息を切らしながら、この道を三人で走った
「子供」でいられる時間はもう僅かなんだと、僕らはそれに気付いていて
背後に伸びた三つの影 遠くに聞こえる犬の遠吠え


まとわりつくような暑さ、セミの鳴き声と子供の笑い声
この時期になると、今でも君のことを思い出す
初恋だった

君はまだこの街を見守っているかな。僕は未だに離れられずにいるんだ
離れらずに、想い出が一つ一つ消えていく様をただ黙って見ているんだ
この街は、目まぐるしい速さで変わっていく
みんなで探検したあの森も、薄暗かったガード下も今はもう無い
中学校は、今度取り壊されることが決まったらしい
君が大好きだったこの街は、目まぐるしい速さで変わっている

  それでも記憶の中の君は10年前と変わらない笑顔を僕に向けるんだ


寂しくて堪らない
大人になって 僕は何を得た?
あの頃の僕なら、自分で自分を軽蔑するだろう
過去を切り捨てながら順応していけることが 寂しくて堪らない

僕たちが垣間見た「闇」は、数を増やした街灯の光で一層濃くなったように感じる

息を切らしながら、あの道を一人で走った
いつか別れの日が来るだなんて、本当は予想もしていなかったんだ
背後に伸びた一つの影 遠くに聞こえる犬の遠吠え


走り疲れた先は、いつかみんなで行った陽見橋の上だった
橋の向こう側、川を赤く照らしてながら、10年前と変わらない夕日が沈む
画像と文章の元ネタは「夕闇通り探検隊」というゲーム。
グニュウとサンサラ2に次いで、世界観に影響与えられた物の一つ。
イラストはクルミと言う女の子。 言動と行動が奇怪で幼く、そのため周りに理解されず厄介者扱いされていた子。
最終的にはアルジャーノン的薬物療法によって僅か14歳でこの世を去る。
8/14が命日なんでちょっと描いてみました。去年も一応描いた記憶が。
文章は、ナオというクルミのことが好きだった少年視点で、10年後設定。
停滞することと成長すること、どっちを選択するのが正解なのかな、て話。

水彩の練習ー。やはり向かないなぁ…。アナログではやっぱカラーインクが使いやすい。
ちなみに、これホラーゲームなのですが、やけに心の描写がリアルでそっちの方が怖かった。
思春期のドロドロとした部分とか、蔓延るいじめとかあんま見たくないところばかり描かれてるのでプレイすると鬱になること必至。
夕暮れの校舎とか、埃の匂いとかジメジメした暑さとかが画面から漂ってきそうで怖いながらも懐かしい。
女子トイレでたむろって人の悪口言ってる女の子グループ、いつの時代にもいるよなぁ…。
多分今も生息中なのだろう。街はともかく、根本的にあんまし変わらないなー人間は。

主人公は三人組。ナオ・クルミ、そしてサンゴ。
サンゴは腐女子…ではないと思われるけど同人作家(笑)小説やってるそうだ。
ゲーム中に飛び出すコミケやカップリングネタには笑ったなぁ。