今年の宝塚は有力3歳馬の出走で話題になっていますが、
古馬相手に3歳馬が通用するのかどうかについて今回は考えてみたいと思います。

宝塚記念では古馬と3歳馬で5キロの斤量のハンデがありますが、
はたしてこれは妥当なものなのでしょうか。

それを知るために似たような条件のレースを世界から探して分析してみましょう。
宝塚記念の条件は距離2200mで開催時期は6月の第4日曜日(だったっけ?)。
これと似た条件のレースといえばエクリプスSでしょう。
距離が約2000mで開催時期は7月の第1土曜日。
古馬と3歳馬の斤量差は約5キロ(=11ポンド、1ポンド≒0.45kg)。
ということでエクリプスSの古馬と3歳馬の成績を比べてみましょう。

エクリプスSが今の施行条件になったのは1991年からかもしれないのですが、
1993年以降のデータしか手に入れることが出来なかったので、
昨年までの14年分のデータを対象とします。
・3歳馬 出走数34頭 勝ち馬 4頭(勝率11.8%) 3着内14頭(3着内率41.1%)
・古馬  出走数81頭 勝ち馬10頭(勝率12.3%) 3着内28頭(3着内率34.6%)
これをどう見るかですが、ほぼ互角の成績と見なしてよいのではないかと思います。
よって、宝塚記念の5キロ差というのは妥当であるという結論に至りました。

ちなみにちなみに、
宝塚記念は日本版キングジョージと言われているので、
キングジョージについても調べてみましょう。
距離が約2400mで開催時期は7月の第4日曜日(かな?)。
古馬と3歳馬の斤量差は約5.4キロ(=12ポンド)。
今の施行条件になったのは1990年からなので、
昨年までの17年分のデータを対象とします。
・3歳馬 出走数 37頭 勝ち馬 7頭(勝率18.9%) 3着内14頭(3着内率37.8%)
・古馬  出走数120頭 勝ち馬10頭(勝率 8.3%) 3着内37頭(3着内率30.8%)
圧倒的に3歳馬の成績が優位ですね。
エクリプスSより後に行われるのに斤量差が大きくなっていることから、
この結果は至極当然なものと考えられます。
(欧州は早期引退の傾向があり、その影響も少なからずあるかとは思いますけどね、ちなみに)


今回の検証をする前は宝塚の斤量設定は3歳馬に不利なものと僕は考えていたのですが、
意外にも妥当なものであるという結果が出たのには驚きました。(JRAやるやん)
デッショの競馬理論の中で斤量については全く触れていなかったので、
年末までには考えをまとめておこうかと思っています。
回収率0%男の考えなんてどうでもいい?

(2007/06/21)


HOME