百名山88座

祖母山(1756m)

登山日記

  2010.3/21

日帰り(晴れ)


3/20(日)〜3/22(月)

 

           祖母山                                        避難救助用ヘリポート
3/20(土)

22(月)
自宅−赤塚駅5:36−浜松町−羽田空港着8:30−羽田発9:30−鹿児島空港着11:25−レンタカー12:00−えびの高原駐車場13:00−登山口13:20−韓国岳山頂−えびの高原登山口16:00-熊本(泊) 

北谷登山口8:30-風穴コース9:00-祖母山頂12:00-12:40昼食−国観峠−千間平−登山口15:00−熊本(泊)

牧の戸登山口7:00−扇ガ鼻−久住分れ−久住山山頂−中岳山頂(九州最高峰)−天狗ガ城−久住分れ−扇ガ鼻−牧の戸登山口12:00−仙酔峡登山口13:00

仙酔峡登山口13:00−ロープウェイ13:10−中岳西稜展望所−中岳−高岳−中岳−ロープウェイ−仙酔峡登山口16:00
(博多泊)
山登りの費用 航空券+レンタカー+5泊=196,600(2人) ガソリン約8,000   
内訳 交通費   
走行距離      
 祖母山は、岩と渓谷に囲まれた山で九州の山の中でも奥深い山だ。ポピュラーな登山口は竹田市の神原コースと緒方町の尾平コースである。今回は、登山日程の関係で、高千穂町の北谷コースを選んだ。風穴コースから登り国観峠コースに下山した。風穴コースは岩場が凍っていたため慎重に歩いた。登山道に一部不明瞭なところがあり二度ほど道に迷ってしまった。

 今回、登山口に着いた時、救急車・パトカー・消防車などが駐車してあり、消防団をはじめとする多くの救助隊の人がいたのにはびっくりした。新聞記者も駆けつけていた。昨日登った中高年の夫婦が遭難し、救助を始めているところだった。2時間後に無事沢にいるところをヘリコプターで救助されたようだった。もしこの夫婦が亡くなっていたらと考えると登っている私達はどんな気持ちになっていたかと思うと複雑だった。 

 昨日は、韓国岳に登っていた。午後4時頃から天候が悪化し、夜から風雨が強まり悪天候になっていた。あの夫婦は悪天候の中一晩山の中で過ごしたことになる。登山道にいれば、簡単に見つかったのだが、沢に下りてしまい捜索に時間がかかってしまったようだ。捜索隊の人に話を聞いたところ、普通じゃ考えられない場所に下りていたそうだ。(地元の方で旦那62歳妻48歳だったそうだ。)
北谷登山口入口 北谷登山口駐車場・休憩所
   熊本市内から約90分くらいで登山口に着いた。民家がなくなるところから舗装のない砂利道になった。昨日雨が降ったこともあり道の所々には水たまりができていた。ネットでもこの道を通った登山者が四輪駆動の車でないと不便だと書いてあったことを思い出した。

 登山口駐車場に車を入れようとすると前方から車がバックしてくるではないか。さすが百名山の山だ。三連休なので多くの登山者が来ていて上の駐車場が満杯かと思ったが様子が変だ。目の前には救急車・パトカー・消防自動車・・・・。これは、登山者が怪我をして救助しているところなのかと思った。登山口から20m下がったところに10台ほど止められるスペースがあったのでそこに車を駐車した。

 すぐ後から車が入ってきたので、上の駐車場には止められないと登山者に教えてあげた。話をすると茨城の取手から来ていることが分かり私達も水戸からなんですと話をした。同じ県の人が近くにいるだけでなぜか安心する。結局この人と話をしたのはこのときだけで山で会話をすることはなかった。この夫婦の旦那はすでに300名山を達成している強者で奥さんが100名山を目指しているとのことだった。
300名山を達成している人は県内でも10人はいないだろうと思った。

 救助隊の人に話を聞くと昨日午後4時頃に動けないという連絡が家にあったそうだ。60人近い地元の消防団や消防隊の人達が2つに分かれ山に入っていった。その後を追うように私達は出発した。
間違えた登山道 手前にあったコース入口

 風穴コースの入口は分かりづらかった。標識の下の方に矢印があったのを見逃し、先に進んでしまった。途中から道がなくなり、沢を横断するように目印がついていた。大きな岩の間を飛ばなければならないような道だ。これでは無理だと判断し登山口まで戻ることにした。すでに20分のロスタイムだ。救助隊が入っている山で私達が助けられるのも恥ずかしいと思った。
 先ほど通り過ぎた標識をよく見ると下の方にもう一つの矢印の標識があるではないか。もう少しわかりやすい場所に標識を立ててほしいと思った。

沢沿い登山道 凍っている沢の岩場

樹林帯の山道や途中沢沿いの岩場もあるが危ないところはほとんどなかった。風穴まで50分だがなかなか着かない。救助隊の人達と何度か出会う。この人達はすでに頂上から下山しているようだ。

樹林帯 風穴

 また、樹林帯の場所で道に迷った。目印がなくなったのだ。前の目印まで戻り。辺りを見回す。右側のガラ場ではなく左側に目印が見つかり一安心。やっとの事で風穴の場所に着いた。

救援ヘリコプター 岩場の氷柱

 救助のヘリコプターが目の前に上がってきた。救助隊員が体を乗り出し賢明に「ヘリコプターが確認できたら手を振って下さい。」と言っていたようだった。ヘリの音でなかなか声が聞き取れない。

笹の登山道 岩稜

 頂上に近づくにつれて笹道と凍った岩場の連続になった。軽アイゼンは持ってきていたが付けるほどではないが、足を滑らせると危険な場所だ。

尾根へ 阿蘇山と町

 やっとのことで見晴らしのきく稜線に出る。阿蘇山が眼下に見えた。

広い山頂 山頂の登山者

 12時に頂上へ到着。6名の登山者が休憩していた。隣のグループは焼き肉、そしてワインで乾杯していた。焼き肉の美味しい匂いが山頂に広がった。

古祖母山方面

 360度のパノラマだが、見えている山がどの山なのかさっぱりわからなかった。数人の登山者に聞いたが、初めてなので分かりませんとのことだった。

下山道分岐 千間平

霜柱が溶けたぬかるんだ登山道を下りた。国観峠からはなだらかな登山道が続いた。峠には避難救助用臨時ヘリポートがあった。この場所はヘリポートを作るために伐採したのかもともとの広場なのか知りたかった。

歩きやすい下山道 北谷登山口

千間平から登山口までは歩きやすい下山道であった。駐車場には4台の車しか残っていなかった。

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