剱岳(2999m)
立山(3015m)
登山日記


 2002.9/20〜9/23
9/20(金)水戸−上野(常磐線)−富山(急行能登)

9/21(土)−電鉄富山−立山(電車)−ケーブルカー(美女平)−室堂バスターミナル(バス)−室堂−立山−雄山−立山神社−富士ノ折立−大汝山−剱沢小屋(泊)    

9/22(日)剱沢小屋−一服剱−前剱−剱岳山頂−剱沢小屋−別山乗越−雷鳥沢−雷鳥平−地獄谷−
室堂バスターミナル−トロリーバス−黒部ダム−ロープウェイ−定期観光バス−松本(泊)

9/23(月)松本−東京(特急)−上野−水戸(特急)

今週末の天気が安定しない剱岳登山をどうするか迷っていた。当然山小屋の予約も取ってなかった。2日前になって天気予報を見ると土日の天気が何とかなりそうだった。山小屋に電話を入れる。予約で一杯なので最初は無理だと断られるが、どこでもいいから寝させてくださいと言ったら山小屋の主人がひとりならいいでしょうと言ってくれた。帰ってきてから分かったことだがここの山小屋の主人はNHKのプロジェクトX(冬の剱岳遭難者救出)に出ていた人だった。夕食は揚げたてのエビフライ・風呂(時間制5分位)まであった。混んでなければ連泊したい山小屋だ。また、黒部ダム建設の時に亡くなられた方々の慰霊碑を黒部第四ダムでお参りできたことは本当によかった。
 三連休前の金曜日。いくら夜行列車とはいえ予約を取った方がいいと思い家に電話をし急行能登の指定券を取ってもらうことにした。上野駅の急行能登のホームは人で一杯。山に行く格好の人は一両に10名位だった。座れない人は指定席の通路まであふれていた。指定席を取ってなかったら大変なことになっていたと内心ほっとした。 
半分以上の乗客は、仕事帰りのサラリーマンだった。富山駅で電鉄富山に乗り換え立山に向かう。観光客と登山者は半々くらいだ。立山神社まではサンダルでも登れるところだ。
 室堂に到着。ここが天下の立山かと感激観光客で一杯だ。登山者カードを出そうと周りを見渡したがどこにポストがあるのか分からない。時間がもったいないと雄山に向けて出発。観光客をどんどん追い越した。みくりが池が小さく見えた。一ノ越に到着相当混んでいるので休まずそのまま雄山へ。この登りでとんでもない光景を見ることになる。家族連れ(子供は幼児2名)の子供のひとりが、傾斜面のところで石を登山道に転がしているではないか。登ってくる登山者に当たったらどう責任を取るつもりなのか。親も親だ駄目よ○○ちゃんと言って止める気配なし。こんなやつも登っているのかと腹が立った。ほどなく頂上に到着。頂上はどこなのかと探すとなんと神社の敷地の中。
お金を払わないと頂上に立てないではないか。お金を払って中に入る。入場で記念の御札をもらいおはらいの後お神酒を頂いた。30分位時間を使ってしまった。
 雄山神社を後し富士ノ折立・大汝山を通り剱沢小屋を目指す。眼下には黒部湖がマリンブルーの輝きを放ってとても綺麗だった。NHKのプロジェクトXを思い出していた。下ノ廊下の十字峡に一度でいいから行ってみたいと思った。
 別山の斜面を下り剱沢へ。剱沢小屋とキャンプ場が見えた。
 剱沢小屋に到着。わたしは山小屋に着くと「今日は一畳に何人ですか。」と聞く癖がありいつものように聞いた。
今日は一畳に一人くらいと言う返事だった。今日は寝られそうだ。部屋(定員10名)に入ると5名ほどの登山者が休んでいた。小屋は到着の早いものから部屋に入り寝床を作って休むのがふつうだ。若い2人組がいたので学生なのかと声をかけたら埼玉から来ているサラリーマンだった。明日一緒に登りませんかと声をかけたらOKだった。
山小屋の夕食・朝食はとてもよかった。風呂(シャワー)にも入れとてもよかった。山小屋の主人は明日はカニのタテバイとヨコバイで1時間くらい待つ時間があるだろうと話していた。
 予想どおり登山道は渋滞だ。カニのタテバイでは長い順番待ちが1時間くらいあった。ここで順番を待ちながら軽食を取った。カニノタテバイは思ったよりも怖さはなかった。登りは下を見ないですむからだと思った。緊張を持続してなければならないので疲れはほとんど感じることはなかったが、時折手に汗をかいていた。
ついに頂上へ。頂上には思った以上に食事ができ休憩するスペースがあった。日本海側からガスと雲が上がってきていて日本海が見えなかったのが残念だった。ここで持ってきていたミカンを食べ。一緒に登った2人と別れた。彼らは連泊を決めていたので下山はゆっくりでよかった。わたしも連泊をするつもりだったが天気が悪くなる予報が出ていたので最終バスに間に合えば松本まで行こうと考えていた。カニノヨコバイは手に汗握る場所が何カ所もあった。
 
 荷物を小屋に置いてきていたので、岩場を過ぎてからは小走りに走った。剱沢に出てからガスがかかり道を間違えそうになったが、無事小屋に到着。連泊をキャンセルし別山乗越を経由、雷鳥平を下山し、みくりが池へ向かった。室堂バスターミナルへ到着すると臨時トロリーバスが出ていた。立山ロープウェイに乗り黒部ダムへ。
 扇沢へのトロリーバスが出るまでに30分くらい時間があったので【殉職の碑】に手を合わせ。【尊きみはらしに捧ぐ】の銅像を見ることができた。扇沢から松本行きのバスに乗り松本駅に着いたのは夜の7:00を過ぎていた。
駅前の安い旅館へ宿泊した。夕食と朝食はよかったが部屋は古かった。朝一番の特急で帰った。

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