魔法 マナを意思により制御し、様々な現象を起こす法。 その効果、そして要する精神力は様々である。 最高に手を抜けば、敵のみならず味方、さらには自分すら巻き込むような放ち方が出来る。 魔法によって異なるが、幾らかの労力を対価に自分や味方が安全であるように放つ事も可能。 威力も制御に費やす労力次第で高められるが、無茶をして暴発させた場合は死を覚悟する必要がある。 大魔法と呼ばれる魔法までは補助魔法があるが、それ以上となると破壊魔法が大半を占める。 理由は簡単なことで、制御せず敵味方を無差別に殺すとしても破壊魔法は目的を十分果たせる。 しかし、補助的な魔法や回復の魔法が敵まで対象にしたのでは話にならない、ということである。 それほどに大魔法の上にあたる究極魔法や喪失魔法(後述)は制御に必要な労力が大きい。 マナ マナには火・水・風・地・雷・氷・光・闇・魔・幻・命・死・星・源が存在することが知られている。 地域により濃度が異なるが、濃度が環境にも大きく作用するため、特に闇や死のマナが濃い地域は居住に適さない。 魔法に用いる際も当然起こす現象に適したマナが用いられるが、使うマナが濃ければ準備は手早く済む。 各マナには聖地が存在し、その地域は象徴するマナが異常なまでに濃く、他は希薄。 地上界 大半の生物がその生活の地としている空間。 地域で激しい環境差を持ち、様々な生物が暮らすことの出来る要因を作り出している。 人間の住む世界でもあり、人間たちにとっては最も一般的な世界といえる。 魔物の類も地域差があるが、強弱の差が恐ろしくあるために危険な地域も多い。 天界 天使族の故郷であり、地上界の上空で空間を歪めて形成されている世界。 天使たちが使う術で目にする極光に溢れた世界で、地上界や魔界と比較すると人間たちの憧れを集める。 しかし、地上界に匹敵する広さを誇る大地は、一部を除き極めて強力な魔物が犇く危険地帯である。 人間も一応立ち入りが許されているが、熾天使クラスの信用を得ない限りは不可能である。 魔界 悪魔族の住処にして深淵の力を操る者たちの憩いの場。地上界の地下でやはり空間を歪めて存在する。 極光と真っ向から反発する深淵の力に満ち、どこまでも灰色の風景が続く。 この地もまた強大な魔物が生息しており、様々な魔物たちがそれぞれの地域を支配している。 主権は悪魔族にあるが、これもまた複数の権力者が分立しており、互いに争うことも多い。 人間も好奇心から侵入したがるが、帰って来れる者は少なく、運良く帰還してもまともな状態には無い。 冥界 魔界よりも更に地下にある歪みの中で存在する死者の世界。 天使や悪魔などごく一部を除くほぼ全ての生物が死後に訪れる地で、ここで殆どの転生なども行われる。 死に属す魔物が犇き、何らかの要因で生きて立ち入ろうものならば袋叩きに遭い、仲間入りを果たすこととなる。 魔界に門が幾つか存在するため、蛮勇の士がしばしば落下し、そして帰らない。 城 この世界において城はその建てられた地方一体を支配する正当な者となるための欠かせないものである。 しかし城は意思を持つかのように、挑戦者の力量を測ろうとする構造を持つ。更に城の当主も大体はその防衛に力を尽くす。 その代わり、城に認められた者はその城の主として、ひいては地方の領主として君臨する事が出来る。 小規模な城は比較的交代が多いが、大規模な城、特にマナの聖地の支配城は天使に支配権が移って以来長らく交代は起きていない。 究極魔法 現存する魔法でその属性において最強を誇る魔法を示す言葉。 非常に強力ながら、長い準備を要し、膨大なマナを要求するため、そうそう放てるものではない。 この等級までは一般的な知識として多くに知られるため、しばしば戦場でも行使される。が、術者が死に至る場合も多い。 喪失魔法 今は忘れられ、ただ一部の書物に名を残す古代の魔法。 各系列に一つずつ確認されているが、それが本当に存在したのかどうかすら定かではない。 天使や悪魔が稀に行使している謎の魔法がそれではないかとの噂もある。 どの道、人間に行使出来るような代物では無いだろうというのが大半の魔術師の見解である。