死神

Death

世界に死を司る神や存在は結構多いですが、今回は死神と聞いて一番思い浮かぶ、骸骨に黒ローブ、大鎌を持った死神についてです。

そのデザインの原形は諸説ありますが、一番有力なのはローマ神話のサトゥルヌス。
農耕神でいつか訪れる命の刈り入れに備えているとのこと。
またサトゥルヌスの鎌というのを持っているそうで、これが後の死神の鎌の元となったというのが通説だそうだ。
骸骨のデザインはギリシャ神話のカロンに影響を受けたという説が有力。

邪悪な存在と勘違いされがちですが別に邪悪な存在ではありません。
また命を奪っていくというイメージも間違い。

本来の死神は死んだ人の魂を刈り取り、ちゃんと迷わないようにあるべきところに送り届ける神に仕える農夫なのです。
つまりは天使の一種ですな。持っている鎌も農具です。

また魂を刈り取るといっても、生命の罪と厄を払うという意味で決して生命を刈り取るという意味ではないです。

死神は死期が近づいた人の元に現れます、つまり別に死神が何かして死ぬのではなく死すべき運命にあるから死神が現れるということ。
そして死神は死んだ人を迷うことなくあの世に行けるように道案内をするしてあげる、イメージとは裏腹に温和な性格を連想させます。

ただ死神は死を概念化したようなものなので、個人や時代の死生観による解釈は大きく違ったりします。

タロットでは十三番目の大アルカナであり、その意味するのは変化です。

有名なデザインは死神が大鎌を持ち、土に生えた人の首を切る姿が描かれたグリム・リーパーと、甲冑姿の騎乗した骸骨のデス・ライダー。

死神の鎌

初期の頃はシックルと呼ばれるタイプの片手用の鎌を持っていたようだが、時代が下るとサイズと呼ばれるタイプの大鎌へ移り変わっていく。

いつの頃かは分からないがしだいに大型化していく。
鎌の柄はオドロオドロしい感じを出すためか、しばしばくびれた感じで描かれる。

では実際に武器としてみた場合はどうか?

まずあの大きさ・・・どうみても重い。
重心が柄の先端の刃の部分に集中してしまっているために扱いにはかなりの力を有するだろう。

さらに握りが甘いと振る際に刃が引っくり返ってしまう。

また武器としてのサイズは、刃が真っ直ぐに付いたいわゆる薙刀に近い感じの武器なのに対し、死神のサイズは農具そのもののデザインをさらに大型化したものだ。もとのサイズは片刃なので、死神のも片刃が多いが・・・はっきりいって使えません。

突くことは出来ないし斬るにも引っ掛けなきゃいけないし、刺すのも振りかぶらなきゃいけないし・・・
はっきりいって人間の扱える物ではありません。

実際創作作品に登場する大鎌使いのキャラは人外が多いのですな。

大鎌使いは自分のシナリオでは、全作品通して一人だけです。
外見はクールそうだが、力技を好み空間を操るって能力を持ってます。
ちなみにその大鎌は両刃で刃の角度が可変するってギミックが・・・名前はタナトス。