メデューサ

Medusa

クラゲの学名・・・げふんげふん・・・

メドゥーサとも。

ギリシャ神話の多くの怪物の母といえる存在である。
あん?そりゃエキドナだって?
エキドナは彼女の孫ですよ・・・神統記では・・・

ゴルゴン三姉妹の一番下で、支配する女、女王の意味を持つ。

本来はギリシャの先住民族ペラスゴイ人の崇めた女神であったようで、ポセイドンは主神でありこの2神は夫婦であった。
ベラスゴイ人はギリシャ人の侵略を受けて滅亡してゆくが彼らの神話はギリシャ神話に受け継がれていく。

その過程でポセイドンは海の神の地位を得たが、妻であったメデューサは怪物に貶められることになる。

ギリシャ神話以前、つまり本来のメデューサがどんな存在なのかは現在知る由もないがギリシャ神話のメデューサの伝承はこうである。

ガイアとポントス(ガイアの子)の子ポルキュスとその妹ケトの間に生まれた娘であった(ギリシャは近親相姦の割合が高いな)
ゴルゴン三姉妹のほかに、グライアイの三姉妹も生まれている・・・たぶん三つ子なのだろう。
またエキドナとラドンもポルキュスの子という説もある・・・

非常に美しい姿であったが、女神アテナより美しいと(特に髪が自慢だったとも)言ってしまったためアテナに恨まれた。
もしくはポセイドンの愛人でアテナの神殿でことに及んでしまったため 、アテナとポセイドンの妻アンフィトリテの怒りを買って醜い怪物に変えられてしまう。

ちなみにアテナはゼウスと知恵の神メティスの娘で、ゼウスは親父を殺してその地位を奪っているが、自分も二の轍踏むかもと恐れて妊娠したメティスを喰ってしまう・・・だがゼウスと融合合体したメティスは体内でアテナを生み、ゼウスの頭をカチ割って生まれてくる・・・ゼウスは命に別状なし・・・神ってマジスゲー。
異説ではメティスもしくはアテナとメデューサを同一視する説もある。

妹を怪物に変えられぷっつんして抗議した2人の姉もアテナに醜い姿に変えられてしまう。
まあこの2人はもともと醜かったという説もありますが・・・でも不死だそうです。
メデューサだけが不死ではなかった、一説ではメデューサだけが美しく生まれたと・・・
醜く永遠に生きるのと、寿命があるけど美しいのとどっちがいいんでしょうかね?

さてさて、頭髪は無数の毒蛇、猪の歯、青銅の手、黄金の翼を持った怪物に変えられたメデューサさん。
その恐ろしさのあまり石になってしまうほどで(石のように固まって死んでしまう、あるいは瞳に相手を石にする魔力があるとも)、姉と一緒に世界の果ての島で隠遁生活を送ります。

それでも気がすまないアテナはちょうど諸事情でメデューサを退治せにゃならなくなったペルセウスという男に力を貸すことにします。

ゴルゴン達の姉妹でグライアイってしわくちゃの婆達が西北の果てにいるから、そこでゴルゴンの住み処知ってて、退治に必要な呪宝を持っているニンフの居所を教わってきなさい

いやそこまで知ってるなら最初から教えなよ!!お使いRPGか!?

グライアイを脅して、ニンフを尋ね、メデューサの居場所を聞き出し、空飛ぶサンダル、姿を隠せる兜、メデューサの首を収納する袋キビシス、アテネから鏡のように磨かれた青銅の楯、ヘルメスからハルペーという剣を借ります。

そしてメデューサの住処に乗り込んだペルセウスは寝込みを襲い、鏡で直接姿を見ないようにして瞬殺!!首を切り落としてしまいます。
恐ろしい姿で石になるなら鏡でも同じでは?となると瞳の魔力説が・・・と思いますが、当時の鏡がそこまでくっきり写るかは疑問ですから、ある程度写る程度と考えれば納得・・・かな?一応前者の説が古いようですし・・・

これに気付いた姉達が追いかけてきますが姿を隠す兜に、空飛ぶサンダルを持つペルセウスに追いつけません。
ちなみに殺されたメデューサの血からぺガサスとクリュサオル(エキドナの親父・・・神統記では)が生まれます。
ポセイドンの子と思われます。一説ではペルセウスはペガサスで乗り逃げしたそうです。
ギリシャ神話で有数の速力を誇るペガサス。そりゃあ、追いつけませんよ。

何人たりとも俺の前は走らせねえ!!
調子にのったペルセウスは、生贄にされた王女アンドロメダを襲う怪物をメデューサの生首で石に変え、アンドロメダを嫁にして、その後も逆らう者は皆殺しじゃあとメデューサの生首を使いまくります。

ダイヤモンドからではなく、メデューサの生首から欲望の夢を放つペルセウス。

・・・うーん、隠遁してたのにメデューサが恐れられてるのはこいつのせいか?
もしくはアテナが噂流したのかもしれんな。

ちなみにペルセウスの子孫にあのヘラクレスがいます。
ヘラクレスはメデューサさんのお孫さんであるエキドナさんのお子さんをたくさん殺害してますが・・・この一族は妙な運命のもとにあるようですね。

ちなみにペルセウスが手を洗うときにメドゥーサの首を海藻の上に置いて、珊瑚になったという伝承もある。
もしくは飛んで帰る、ペルセウスが持っていたメデューサの首から滴った血から生じたとも・・・砂漠に落ちたのは蠍なんかになったともいう。

その後、メデューサの首はアテナに渡り、彼女の盾イージスにはめ込まれます。

嫉妬で怪物にされた挙句に殺され、死後も遺体を散々弄ばれたメデューサさん・・・やりすぎとしか思えません。
いまも星座ペルセウス座では生首のままです・・・構成する星の一つアルゴルは悪魔の頭なんていわれてます。

後世では魔除けとして建造物にメデューサの浮き彫りを彫ったりもされている。

 

怪物として数多くの作品に登場している。
一番活躍できた作品はFateであろう。
でもあれもルートによってはあっさり瞬殺されたり・・・無駄に原典に忠実な・・・