ストーンヘンジ

Stonehenge

イギリス本島のブリテン東南部、エセックス州にあるソールズベリーの平野に存在する巨大な環状列石(ストーン・サークル)。イングランドの先史時代遺跡。

ストーンヘンジは重さ五十トンの巨石が同心円になるように配置されたもので、観光名所の一つとなっている。

地元住民は、これを紀元前後に住んでいたケルト人が信仰するドルイド教の祭壇だと考えてきた。
事実、現在でも毎年夏至の夜明けに各地から集まったドルイド信者がここで怪しげな儀式を執り行うという。

とはいえ近年の調べではストーンヘンジの歴史はもっと古いそうだ。
その歴史は三段階に分かれるという。

最初の建造は前二千八百年頃と考えられ、敷地は円形の土手で囲まれ、その外周に堀が巡らされ、入り口にヒルストーンが立てられていたという。この時期が第一期と呼ばれています。

前二千年頃になると新たに手が加えられ第二期の姿へ変貌。五百Km以上離れたサウス・ウェールズのプレスリー山脈から,一つ四トンほどのブルーストーンを何十個も運んできて、敷地内に並べたという。

さらに前千五百年頃に、また改修が行われ、苦労して運び込んだではずのブルーストーンを敷地の外へ運び出し、別の巨石を搬入し、同心円状に組み上げたと見られている。これが第三期、現在に伝わる姿である。

しかしこの後100年ほどでストーンヘンジは放棄されたらしく、建設したエセックス文化については詳しいことは判明しておらず、前千四百年頃から消息も分からないそうだ。

建造方法

建造方法自体は明らかになっており、ストーンヘンジの中でも、中心部の二重の環を構成するブルーストーンは他の巨石よりも五世紀ほど古いそうだ。
これらは、個々の重さが四トンほどの八十二個の巨岩からなり、五百Km離れたサウス・ウェールズのプレスリー山脈から運び込んだと見られる。
それらの巨石は、船やいかだに積み海から川に入り、途中二ヶ所の陸路を五Kmほど経て搬入されたという。
一九五四年に行われた実験で、当時の技術的にも可能だと立証されている。

現在も研究者を悩ませるのは、建造理由。
何故五百Kmも離れたプレスリー山脈から巨石を運んだのか?まあ、宗教的な理由ではないかと推測しますが。
さらに列石の配置に天文学との関連性が数多く見つかっている。

このことから古代の天文台という説があり、いまのところ有力な説である。
この説で有名なのはボストン大学のジェラルド・ホーキンズ博士。

彼は巨石や穴の配置をコンピューターで計算し、夏至の日の出、冬至の日没、二十八日周期で満ち欠けを繰り返す月の運行にも関係があることを立証したのである。
偶然かもしれないが(とはいえ、全部偶然ってのも凄いと思う)、これが意図して作ったのなら古代の人は非常に高い天文学を修めていたことになる。とはいえ天文台を造るために、総重量四百トンにもなろうかという岩を、遠方から運ぶ必要があったのかと疑問は尽きない。
巨石に文字は刻まれておらず、周辺からも手がかりになるようなものは出土していないため、ストーンヘンジが何のための施設なのかよくわかっていません。太陽崇拝にからんだ宗教施設という説もあります。

またノルマン人がイングランドを征服してから七十年後の文献に、英国の不思議として記述されている。

とはいえ考古学調査によって、詳しいことが分かってきたのは、二十世紀からとかなり最近。

最近では治癒力があると信じられていたブルーストーンを遠方より運び込んでいることから、治療施設だったのではという説が有力視されている。

余談ですが、普通のイギリス人は「ストーンヘンジ」といって、すぐ思い浮かぶのはストーンヘンジ・フェスティバルだそうです。簡単に説明するとイギリスの市民運動の原点の一つとなったもである。

創作作品ではその神秘性のためか色々、使われたりしますな。
一番ぶっ飛んだ設定は、キン肉マン二世でしょう。
ロビンマスクの先祖が作った、超人から人間になるための施設だとか・・・