共感魔術

Sympathetic Magic

19世紀の人類・神話学者フレイザーが分類した魔術形態の理論。
すべての魔術はこの応用としている。
この説を否定する者も多いが、論理的でわかりやすいためか、創作作品において魔術理論の基本として使われることも少なくないので載せます。

共感魔術、または共感呪術と呼ばれる分類の法則は唯一つ、共感の法則と呼ばれるものです。

共感の法則

共感の法則とは「接触したもの同士には、何らかの相互作用がある」というもの。
全ての呪術はこの法則の応用なのだという。確かに世界中にその形式を見て取れる。

そしてこの共感の法則は大きく二つに分かれます。
感染の法則と類感の法則です。

感染の法則

感染の法則とは「以前は一つであったもの、互いに接触していたものには、離れた後も神秘的な繋がりが存在する。よって、片方に起こったことは他方にも影響を与える」という考え。

つまり愛用していた品は手放しても自分に影響を与えるとか、髪や爪を切って捨てても自分と繋がりがあるという考え。

呪いをかけるとき相手の髪などを用いるのもこの考えからだという。
この法則を用いる呪いなどの魔術を感染魔術、感染呪術(Contagious magic)と呼ぶ。

類感の法則

類似の法則とも言い、似たものにはなんらかの関係があるという考え。

この法則を用いた魔術を類感魔術Homoeopathic magic、模倣魔術Imitative magicと呼びます。

この応用範囲は広いが、大きく三つに分かれる。

1.あるものが行動すれば、似たものも同様のことをする
2.何かに起こることは似たものにも起こる
3.似たもの同士は性質を共有するというもの。

それぞれ説明すると

1は例えば狩りをするとき、獲物と同じような格好をして村の近くを跳ねると、獲物も村の近くに来て跳ねるという考え。

2は例えば相手に似せた人形に針を刺すと相手も針で突かれた痛みを感じるという考え。感染魔術とあわせて、髪などを仕込むこともある。

3は例えば強いものを真似ることでその強さを得られるという考え。

意思魔術

またこの他に重要な思想に意志魔術と呼ばれているものがあります。
これは願望を強く願い、口に出したり心で唱えたり儀式を行ったりすることで、その事柄を引き起こす魔術とされます。

丑の刻参りなんかはこれらが全部含まれる強力な呪いってことになりますね。