ティンダロスの猟犬

The Hounds of Tindalos/Tind’losi Hounds

チンドロッシの猟犬とも。

フランク・ベルナップ・ロングの同名小説に登場したクトゥルフ神話群に列なる怪物。
作品は「ウィアードテールズ」誌1929年3月号にて掲載された。

HPLの作品でも名前のみ僅かにほのめかされている。
さて・・・設定や名称を貸し借りしてた人達だから、どっちが先なのやら。

時間が生まれる以前の古、即ち原初の領域、異常な角度をもつ空間に住む不浄な存在とされるよく分からん存在。
なおその空間の名がティンダロスである。意味は不明だが、魔力を意味するという説もある(どちらにしろ創作だが

時間という概念すら風化する程の遥か昔、原初の時に清浄と不浄が生まれた。
その不浄が実態を為した存在がティンダロスの猟犬である。
かつて猟犬を目撃した人間は痩せた体に宇宙の邪悪の全てが凝縮していると表現した。

時間には湾曲と角度が存在し、清浄な存在は湾曲した時間を、不浄な存在は角度のある時間に住まう。
角度の時間に存在する生物は湾曲した時間には入れない。

すなわち通常ならばティンダロスの猟犬と遭遇することはまず有り得ないとされる。

だが何らかの方法で時間を逆行し、過去に行くと遭遇する危険がある。
これは精神のみの過去視においても同様で、彼らの領域に足を踏み入れる行為である。

ティンダロスの猟犬は餓鬼の如く絶えず飢えており、そして非常に執念深い。
一度臭いを嗅ぎ付けられたが最後、時間や空間すら越えていつまでも追ってくる。

身を守る方法は身の回りの全てを曲線で構成することである。
何故ならば彼らの存在する領域は人間とは異なる世界であり、人間が存在する世界に顕現するには何らかの角度を媒介にしなくてはならないのである。
部屋の角、物品の破片などが形成する角度から、名状し難き悪臭とともに青黒い煙のようなものとして現れ、煙は太く曲りくねる鋭く伸びた注射針のような舌と原形質に似た酵素を持たない、青みがかった脳漿のようなものを全身から滴らせる四足の怪物へと凝り固まる。

それは悪夢めいた姿であり、猟犬とは名ばかりの犬には似ても似つかぬ怪物である。
猟犬の名は何処までも獲物を追ってくる執念深さから付けられたに過ぎない。

また曲線のみの部屋に閉じこもっても、ドールやサテュロスという存在とどうにかして協力を取り付け、彼らが地震を起こし亀裂を発生させ現出が可能な角度を作り出そうとする。

なお被害者に付着した猟犬の体液を分析した科学者は、分解酵素が含まれておらず理論上は不死身であると結論した。
もっとも寿命が存在しないということで、物理的に打倒できるかは不明である。

舌の表現とかなんかバイオ2のリッカーを彷彿とさせるな。
いや、アーカードの使い魔か?

プレイステーションのゲームソフト、・・・いる!では長い舌を突き刺して、体液を啜って喰らうシーンがある。