ヴィゾフニル

Vizohunir

ヴィドフニルとも。
木の蛇の意。

ユグドラシルの最も高い枝の先端にとまっている雄鶏。

太陽のように輝く体を持ち、ユグドラシルを照らしている。
この光でユグドラシルの姿は空に浮かび上がるという。

また神々を眠りから覚ましたり、忍び寄る悪霊を追い払うなどの役目も担っている。

ヴィゾフニルを殺す事が出来るのはレヴァインテインのみと言われる。

もっともこの話は、スヴィプダーグという男が継母にメングラッドの愛を得ることを命ぜられ長い旅に出ることになり、あるとき巨人の国ヨツンヘイムに彼女の砦を見つけるが、門番フィヨルスヴィドに阻まれる。
スヴィプダーグとフィヨルスヴィドとの問答が始まり、その問答中に砦の正面を守っている二匹の猟犬に話が及んだ。
門番によれば二匹は交互に眠るため、気づかれずに砦に侵入することは不可能。
彼らの気を惹くのは、ヴィゾフニルの2枚の翼の肉だけ。

ヴィゾフニルをヘルの元に送れる武器は何か?
レーヴァテインだ、持ち主のシンモラに誰にも手に入らないような贈り物をすれば譲ってくれるだろう。
贈り物は何がいいだろう?
ヴィゾフニルの尾羽。
結局、卵が先か鶏が先かの問答になった・・・

ここで語られたことはヴィゾフニルをとっとと殺すのに有効な武器はレーヴァテインということなので、それ以外では殺せないという記述はなかったりする。

またヴィゾフニルはスルトとシンマラに大きな悲しみをもたらすとされる。
これが何かについてはいまのところ文献も見つかっておらず不明である。

ラグナロクの際に世界を焼いたスルトはその後の行方が知れないのは、もしかするとヴィゾフニルが何か関わったためかもしれない。