ユグドラシル

Yggdrasil

ユッグドラシル、アイスランド語ではイグドラシルとも。

北方神話における世界観を表す物の一つ。

北欧神話での世界創世にはユミルという巨人の死体が使われた。
世界が粗方創られた際に、最後に残ったユミルの体から生えてきたトネリコの大樹がユグドラシルである。

死体の養分を吸うと、桜が綺麗に咲くといいますし、死体は良い養分になるようです。
というか、自然の摂理を考えると当たり前のことですが。

世界の中心にそびえ、九つの世界全てに及ぶ世界樹、宇宙樹。
文字通り世界を支える巨木・・・すなわち世界の大黒柱。
神々の最終戦争ラグナロクにも耐え残っていた。
凄いぜ大黒柱!!

名の意味は古代スカンジナヴィア語で恐ろしい者の馬、すなわちオーディンの馬の意と言われる。
Yggrはオーディンの数多い異名の一つである。

根は大きく3つに分かれ、それぞれアースガルド、ミッドガルド、ヘルに通じている。
アースガルドに向かう根のすぐ下に、神聖なウルドの泉、ミッドガルドに向かう根のすぐ下にはミミルの泉、ニヴルヘイムの根にはフヴェルゲルミルの泉が湧いている。

ウルドの泉では運命の三姉妹ノルニルがユグドラシルの世話をしている。
一方、フヴェルゲルミルの泉では住み着いているニーズヘッグが根を齧っている。

木の頂上には、大鷲フレスベルクが住み、リスのラタトスクがニーズヘッグとフレスベルクのお互いの悪口を伝達している。

もっとも高い枝にはヴィゾフニルという輝く雄鶏が住む。

山羊のヘイズルーンは、その葉を食べて、ドヴェルグのドヴァリンを含めた4人がユグドラシルの樹皮を食料としている。

またこの樹からしたたる露は、これを蜜蜂が集めて蜂蜜を作るほど甘く、木の実を煮ると安産に効くという。

どうも食料にもなるし、薬効も高い模様。