ヘル

Hel

霜で覆うの意。ゲルマン語で隠すの意とも。英語で地獄を意味する、HELLの語源でもある。

北欧神話の邪神ロキと、アングルボザの間に生まれた、三匹の怪物の長女。
フェンリル、ヨルムンガンドの妹。でも一番地味な存在。

オーディンによりギョル(ざわめく)河に囲まれた霧の国ニフルヘイムに追放され、冥府を支配することになる。
その国の名は、彼女と同じくヘルという。また、その下層にあるニブルヘルという国と、また全世界の死者の運命を支配している。
地味とはいえ、兄達と同じくかなり逞しいようだ。

ヘルに逝くのは、病死、老衰で死んだ者、女だそうだが、何故バルドルがヘルに逝ったのかは謎。
神族は何しようがヴァルハラではなく、ヘルに逝くことになるのだろうか?

その姿は半身が青く、半身は人肌をしているというアシュラ男爵のような存在。
まあ、縦に2分割でそういうカラーリングか、上半身・下半身で分かれてるのかは知らんが・・・
また半身が腐っているという説もある。
外見とは裏腹に、特に残酷な性格ではないという。

よく考えれば当然だが、彼女自身は死者ではなくオーディンによって追放されただけなので、死んでいない。

ラグナロクの日には死者の爪で出来た(どうやって!?)ナグルファルで死者を率い出陣。
舵手は巨人フリュム、死者だけでなく霜の巨人も満載してるらしい。

最後にどうなったかは定かではない。ラグナロクの後に、バルドルが復活したのを見ると、もう冥府にはいないようだが・・・