インドラは卑怯者

ヴァリトラを卑怯な手段で殺し、アスラの娘を強姦するなどその暴挙には目に余るものがある。

自分の地位を脅かしそうなもののところに、女神アプサラスを誘惑に送り、修行の邪魔をさせたそうです。
ますます、卑怯・・・

他にも酔っ払って、ウシャスの車を破壊したり、スーリヤの車輪を奪ったりしている。
ついには聖仙ゴータマの妻アハリヤーを誘惑しようとしたため、その罰として体に千の女陰を付けられる恥ずかしい目にあったりしている。
この女陰は後に眼にかわりますが、グロい姿ですな。人、これを自業自得と呼ぶ。また、そのため「女陰を持つ者(サヨーニ Sayoni)」とも呼ばれます。さらに、この罪がもとでランカー(島の意味)で魔王ラーヴァナに虜囚の辱めをうけたとも(別の説ではバラモン階級のヴァリトラを殺害したためとも)。
勝つのと同じだけ、負けなきゃいけなくなってしまったのだとか。卑怯なことばかりするから・・・

ゾロアスター教では悪魔とされる。そりゃそうだ。
一説には六人の悪魔の一人(ちなみに諸説あるので候補は六人以上)とされる。
まあ、異宗教の神を悪魔にするのは常套手段ですが。

呼び名がいくつかあるが、その一部、マヘーンドラ(偉大なるインドラ)、マガヴァーン(惜しみなく与える者)、ヴァリトラハン(ヴァリトラを殺したもの)、ヴァジュラパーニ(ヴァジュラを手にする者)、メーガヴァーハナ(雲に乗る者)、ディヴァスパティ(天空の主)、プランダラ(都市を破壊する者)ってまるっきり悪者ですな。否定できません。