河童の薬
河童は非常に薬効の高い薬の製法を知っているという。
日本の各地の家で作られてきた薬の逸話には河童から教わったという伝承も少なくない。
一般的な例では、人間に悪戯をした河童がその際に腕を切り落とされてしまう。
腕を切られた河童は、医者の所に腕を持って、あるいは切り落とした当人の所に腕を返してもらいに現れる。
河童はもう悪戯しないと誓い、切り落とされた腕でも再び接ぐことの出来る薬の製法を教え、治療してもらうというものである。
他にも悪さをして捕らえられた河童が、薬の調合法や医療技術を教えて許してもらうもの。
家畜の尻から内臓を引きずり出して貪った詫びとして、痔によく効く薬の製法を伝授した話。
困っている所を助けてもらったお礼に薬の製法を教える話などがある。
薬効に関しても赤痢・腫物・通風などに効くものなど様々な逸話が各地に残っている。