発剄はっけい

中国拳法用語。
怪しげな技と思われがちだが、れっきとした技術である。

発剄とは文字通り、剄を発することである。
剄とは力を指す。
単純な腕力ではなく、打撃によって生まれる衝撃、運動法によって生じる力など。
日本での一般的概念では動作や意識の集中、呼吸法によって体全体の力の重みを調整し、爆発的な衝撃を発する技術を言う。

発剄には沈墜剄、纏絲剄など種類があるがそれは別項にて。
簡単に説明すると、呼吸法や重身移動、身体の運動法など攻撃に必要な要素全てを絶妙のタイミングで融合させて、爆発的攻撃力を得る技術とでも言おうか。
当たり前だが、ちゃんとした運動法を用いなければ使うことは出来ない。
特に歩法が重要で、現在では出来るものは皆無に近いとか・・・

気功と混同されがちだが、両者はまったく違う概念である。

自分のシナリオでは剄は技術、気功は魔術という設定になっている。

化剄かけい

防御技。
相手の勁、即ち攻撃を受け流したり、衝撃を拡散させたりして無力化する技術を指す。
相手の勁をそのまま相手に返すことも化剄と言う場合もある。
総合すると、相手の攻撃を無効化する、体勢を崩す、自分に有利な状況を作り出す技術などをまとめて化剄と呼ぶことになる。

沈墜剄ちんついけい

沈墜剄とは体を沈める等の動作でかかる剄を指す。
攻撃の瞬間体を沈ませることで体重を乗せたりなどが当てはまる。

当然だが無重力下ではほとんど使えないので、シナリオで使う際は注意。

纏絲剄てんしけい

向こうの発音ではチャンスーチンかな?

螺旋勁とも言う。四肢、体幹など全身の螺旋の動きに基づく勁。
中国の北派拳術に多い。
言葉の意味は、螺旋の力。

ようは捻り、コークスクリューとかね。
回転しながら前進する力なので、相手の突き蹴りを外に弾くことができ、攻防一体の動きが可能になる。
足の裏から膝、腰、腕と、各関節に螺旋状に力を途切れさせずに運び攻撃する超高等技術もある。
理論上はトン単位の衝撃を生じさせることが出来るらしい。

うちの主人公の得意技。
この技を肉体の限界を無視して、撃ち込むのが主人公の最強体術。
鋼鉄の塊に簡単に風穴が開く威力。
ええ、ありえないのはわかってますよ。

粘剄ねんけい

密着して付かず離れず相手の動作を封じる。
相手が引いたら押し、押したら引いてとやる。

その他の剄

あまりシナリオを書く際に、用いないだろうものや、説明が短くて済む剄をまとめてみました。

明勁めいけい』   放ったことが明確に分かる勁。
暗勁あんけい』   放ったかが分かりにくい勁。

長勁ちょうけい』  距離の長い勁。
短勁たんけい』   距離の短い勁。

長剄と短剄は以下に分かれる。
丈勁じょうけい』  長勁。丈は約3m
寸勁すんけい』   短勁。寸は約3cm
分勁ふんけい』   短勁。分は約3mm
零勁れいけい』   短勁。零距離。

剛勁ごうけい』   剛の動きによる勁。
柔勁じゅうけい』  柔の動きによる勁。

内勁ないけい』   体の内から生じる勁。具体的には、体の重心や正中線から生じる勁など。
外勁がいけい』   体の外で生じる勁。具体的には、腕の遠心力など。
透空勁とうくうけい』  空間的に離れた相手の精神や肉体に、影響を与える勁。フェイントもこれに含まれる。
炸勁さくけい』   相手に触れるや 、雷や爆弾が炸裂する如く発勁すること。
弾勁だんけい』    タンチン 弾くような動作の発勁。
浸透勁しんとうけい』  鎧や防具の有無に関わらず、衝撃を内部に叩き込む勁。透勁とうけいとも言う。
断勁だんけい』   相手の勁を断ち切ること.あるいは,勁がうまくつながらないこと.
蓄勁ちくけい』   勁を蓄えること。
聴勁ちょうけい』  相手の勁の存在を五感を通して察知すること。
連環勁れんかんけい』 一勁一勁が途切れずにつながり、攻撃に隙間がないこと。これが出来て初めて剄の使い手といえよう。