ラミア

Λαμία/lamia

ラミアー、レイミアとも。
貪欲を意味するラミュロスλαμυρός/Lamurosからきているとも、死霊レムレースLemuresからきているともいわれるが、はっきりとしない。

ギリシャ神話の魔物。

起源はそれ以前のバビロニアの母神ラマシュトゥの化身の一つもいわれている。
 ラテン語のウルガダ聖書でリリスの訳語にあてられ、やがて魔女や女吸血鬼を示す単語になったようだ。
15世紀のドイツ神学者は、ラミアとは老婆の姿をした悪魔のことであるとしている。
中国の白蛇伝のルーツという説もある。

ギリシャ神話においては、海神ポセイドンの息子ベロスとその母リビュエとの間に産まれた娘で、リビアの女王であった。
ある時その美貌をゼウスに見初められ愛人となる。

これに正妻であるヘラは怒り、ラミアとゼウスの間に産まれた子供を全て殺したという。
一説には呪いをかけて、ラミア自身に我が子を殺させたそうです。

さらに自身も下半身が蛇の怪物に変えられてしまう。
他にも子を殺した悲しみで怪物に変じたという説もある。
それだけに止まらず、眠ることも出来ない呪いをかけられ、子供を失った悲しみに常に苛まれ続けることになった。
また新しく産んだ子供も、食い殺してしまう呪いも掛けられたという。

余りにも哀れに思ったゼウスは彼女が休めるよう、目を取り外して眠れるようにした。
ゼウスーーー!!お前の愛人だし、殺されたのお前の子でもあるだろう、他にやることないんかーーー!!
まあ姉に迫って子供作って、その子供を兄の嫁にするために誘拐の手助けするやつだしなあ・・・

正気を失ったラミアは子供がいる他の母親を 妬み、他人の子供を取って食うようになった。
そうして、どこかを彷徨い回っているのだと。

本来は女性であるが、時には男性として描かれたり、両性具有として描かれることもある。

言葉は話せないが、美しい口笛を吹いて人を虜にする 力があるとされ、ギリシャ・ローマ事典でジョン・ランプリエールは、アフリカの怪物ラミアイLamiaeの原型になり、現在レムレスLemuresと呼ばれているものであると している。

また親が子供の躾に、悪い事をするとラミアが来ると使われた。

創作作品では、 ジョン・キーツの詩にレイミアというラミアと人間の恋物語を書いている。