記憶喪失

記憶喪失・・・いろんなシナリオで出てくるシチュエーションですね。
では、記憶喪失になって都合よく言葉とか覚えてるなーと思ったことはありませんか?
実は言葉とかを覚える場所と、思い出などを覚えておく場所は分離しているのです。
というわけで、記憶のメカニズムについて書いてみます。

まず記憶には、短期記憶、長期記憶、陳述記憶、非陳述記憶、メタ記憶、感情記憶、など様々に分かれます。

まず短期記憶と長期記憶

人の記憶は、時間の観点で大きく分けると、短期記憶と、長期記憶に分類されます。

簡単に説明すると、短期記憶というのは計算するとき頭の中で、○×○=×で、×があれでここに代入して・・・という感じで一時的にものを記憶しておくことである。用が済めばこんなもの忘れてしまう。そういう記憶である。一夜漬けの英単語なんかもこれに当てはまる。

長期記憶は逆に、長い間忘れることのない記憶である。

二つの違いは、記憶できる情報の量と期間。
短期記憶は少量の情報を記憶し、覚えられる量に限界があるが、長期記憶は永久的に無限に記憶できると言われている。

何かに気をとられ忘れてしまうのは、短期記憶というわけである。

パソコンで例えると、HDDに保存するか仮想領域に一時保存されるかという違いであろう。
短期記憶も細かく分けられますが、今回は記憶喪失がテーマなので省略します。

長期記憶

長期記憶は大まかに分けると、宣誓的記憶と手続き記憶に分かれます。
宣誓的記憶は言葉で述べられる記憶、手続き記憶は言葉で述べにくい記憶(乗り物の乗り方など)という点で区別されます。
つまり、手続き記憶は身体に染み付いている技術などを司っている記憶です。
また、長期記憶は情報が構造的に貯蔵されるという点があります。
構造化されていることで、情報を効率よく探し出せるわけです。
構造化の違いで、宣誓的記憶はさらに意味記憶とエピソード記憶に分かれます。

エピソード記憶

いわゆる思い出など、「あの日、あの時、あの場所で君に会えなかったら〜」という個人的な出来事の記憶です。

意味記憶

いわゆる知識。日本語や英語などの言語。物の使い方、氷は冷たいといった知識・常識の記憶です。

つまり小説などでよく登場する記憶喪失というのは、エピソード記憶の欠如がほとんどです。

とはいえ、両者の境界は結構曖昧なところも多いそうです。

最後に補足として・・・
記憶喪失になると、数年前から現在までの記憶が失われることがあります。
1年のときもあれば5年のときもあるし、1週間や1日のこともあるようです。
基本的に精神的なもの、栄養不足、事故など何らかの外的要因が原因になります。
ここで注目するべきは、過去の記憶だけ忘れる、最近と子供時分は覚えているがある部分の記憶だけ失うとか、そういうようなことは起こらないということです。
そして、回復するときも古い記憶から順に回復する傾向があります。

不思議ですが、医学上まだ研究段階なので・・・諸説はありますが。