塗壁

漢字で書くとなんじゃいこいつはな妖怪ですが、ひらがなで書くとああ、あいつねと思い浮かぶぬりかべさんです。

妖怪談義では筑前遠賀郡(福岡県)の海岸近くの夜道に出没したという。

夜道を一人で歩いていると、行く手を塞ぐ様にいきなり壁のような物が現れる。
これがぬりかべであり、横を通り抜けようとしても壁がどこまでも続いて前に進めない。
壁の下の部分を棒で払うと消え去るという。あくまでも下を払うのであって、上の方をどうこうしても意味は無いという。

きっと下部の据付が悪いのだろう。
壁としては欠陥品である。

天然ガスや疲労などによって引き起こされる幻覚などが原因となったという説がある。

ちなみに妖怪談義以前での伝承は見当たらず、誤説の噂もあったりする。
でも九州方面にかべぬりとかいう妖怪の伝承があるという。

水木しげる先生のゲゲゲの鬼太郎にて一躍有名になった。
水木しげる先生が第二次大戦中、南方で戦闘中に遭遇したという。
不意に敵に襲われて一人暗いジャングルを歩いていたところ、コールタールを固めた感じの壁に行く手を塞がれどうしても前へ進むことができない。前は真っ暗でなにも見えない。
一旦休息をとったあとは何事もなく進むことが出来たという。

ゲゲゲの鬼太郎では、敵の攻撃から身を以って防いだりする防御の要であり、重量を活かして相手を押し潰したりする。
鈍重だが、地中移動の能力を持ち地面から突如生えてきたりする神出鬼没ぶりで侮れない。

意外と酒飲みで、それで罠に嵌ったこともある。

デザインは壁というよりも手足の付いた蒟蒻・・・

ちなみに話す言葉は全てぬりかべ〜(自分は幼少時、これの声真似を得意としていたりした