オーク
Orc/Ork
豚や猪などのイノシシ科の獣に似た頭をした人型の魔物、これがオークである。
ファンタジー作品での登場頻度は高く、登場しない物の方が少数派とさえいえるメジャーな亜人である。
さて実際の伝承はというと、実はこいつは創作作品が出展なのである。
ミスリルやホビットと同じく、トールキンの作品にて登場する。
名の由来はベオウルフに登場する怪物グレンデルの種族名、オーク=ナスOrc-néasから採用したと語られる。
これはオルクスの死体を意味する。オルクスとはローマ神話の冥府の神である。
またオークという言葉そのものは、海の怪物をさす英語として別に存在している。
海の怪物とはオルカorca、すなわち鯱のことであり、大プリニウスの著書『博物誌』に記載がある。
劇中においてエルフ族を拷問や牢獄に閉じ込め堕落させた姿だとされる。
苦痛、憎悪の影響で肌は不気味な色になり(灰、青みがかった黄、暗褐色)、背丈は縮み、鉤爪が生えた日光を嫌う醜悪な怪物へと変貌している。
知能も低下しており、鈍感で劣悪で、言葉も未発達で破壊するためだけに存在する邪悪な兵士である。
劇中では
クウェンヤというエルフ語でウルコurko、複数形ウルクイurquiと呼び、
シンダール語ではオルフorch複数形イルフyrch、暗黒語ではウルクうurukと呼ばれる。
またホビット語ではゴブリンとされる。
トールキンの作品においてはオーク=ゴブリンである。
エルフ、ゴブリン、オークは親戚といってもいいかもしれない。
さてトールキンの作品内でのオークは豚面という特徴がないのだが、一体何が原因だろうか?
アイルランド語のorcが豚という意味を持っていたためかもしれない。