rabies
耳にしたこと無い人はまずいないと思いますが、どんな病気なのかちゃんと知ってますか?
はっきりいって不治の病です。
狂犬病といいますが犬に限らず全ての哺乳類に感染します。
予防することは出来ますが、発病してしまうと治療法は無くほぼ0100%死亡します。
日本では1957年以降発生しておらず、1970年にネパールで野犬にかまれ帰国後、発症し死亡した症例があるのみ。
日本が島国で外部から持ち込まれる可能性が低い、犬へのワクチン接種、および検疫制度が設けられたことの成果だろう。
犬を飼ってる人はちゃんと予防接種させましょう、というか法律で義務付けられてますからね。
もうちょっと正確には1920年代で年間約3500件、1922年に家畜伝染病予防法が制定、犬にワクチン接種が義務付けられてから約10年で年間数件の発生まで激減。
その後、太平洋戦争で予防対策が疎かになると約1000件に増加。
しかし、1950年に狂犬病予防法が施行され、犬に年2回のワクチン接種が義務付けられ、1956年に6頭の犬が発症したのが国内発生最後ですね。
その後1970年と2006年に発生しましたが、いずれも外国で感染し、帰国後に発症したケースです。
いつごろから狂犬病はあるのか?というとだいたい4000年位前にはあったようです。
一説ではこれに感染した人を見て、吸血鬼や狼男の伝説が生まれたともいいます。
死者数は世界保健機関(WHO)によると、全世界で毎年3万5000〜5万人が狂犬病によって死亡しているそうで。
主にアジアで猛威を奮っており、ほぼ全世界規模で発病報告がある。
英国では日本と同じく発病報告は無かったが、それに近い症例が報告されたりもしており、日本でも完全に油断は出来ないだろう。
不法入国や動物の密輸などが禁止されるのは、こういう病気が持ち込まれないようにするのが理由の一つである。
病原体
狂犬病ウイルスrabiesvirus
インフルエンザや麻疹などと同じマイナス一本鎖のRNA遺伝子を持ったモノネガウイルス目、ラブドウイルス科Rhabdoviridaeのリッサウイルスlyssavirus genusに属する。
いくつか種類があり、リッサウイルスと称され、genotype 1が狂犬病ウイルス
type2が Lagos bat virus
type3 Mokola virus
type 4 Duvenhage virus
type 5と6 European bat lyssavirus type 1と2
type 7 Australian bat lyssavirus
type 1が一般的に知られる狂犬病ウイルスで、type 2のLagos bat virus 以外のリッサウイルスは、ヒトに狂犬病様の脳炎をおこすことが知られている。
ウイルスの大きさはだいたい85 x 180nmで銃弾のような形をしています。
感染経路
発症した動物などに噛まれるなどすると唾液に含まれるウイルスが侵入して感染します。
引っかかれるのもやばいですよ。
感染媒体は犬や狐をはじめ、アライグマやスカンク、変わったところでは蝙蝠などがあげられます。
他に高濃度のウイルスなら粘膜感染もあります。
体内に侵入したウイルスは末端神経から中枢神経に組織に達し、そこで大量に増えてさらに各神経組織へ伝わり、唾液腺で増殖します。
ちなみに狂犬病は4 類感染症全数把握疾患に定められており、これを診断した医師は7日以内に保健所に届け出なければいけない。
症状
潜伏期間は感染した状況や、健康状態などで変わってきますが平均は約一ヶ月。
早ければ2週間、長ければ1、2年くらい、また最長で7年が報告されています。
発病してからだいたい2〜10日間ぐらいは発熱、頭痛、倦怠感、筋痛、疲労感、食欲不振、悪心・嘔吐、咽頭痛、空咳など風邪に似た症状のほか、咬傷部位が痒かったり熱かったりという異常感覚がみられます。
次の急性期には不安感、恐水症状、興奮性、麻痺、精神錯乱などの精神に異常が生じ、2〜7日後に昏睡期に至り、最終的に呼吸障害で死亡します。
物事に極めて過敏になり、光や臭いに過剰に反応します。また目が充血したり不眠症などの症状も見られる。
そして性欲が強くなるというのもあります。
まあ、いたせば感染するでしょうな・・・だから強くなるようにウイルスが作用してるんでしょう・・・性質が悪いウイルスだ。
さらに狂躁状態となって、動物では目の前にあるもの全てに噛みつくことになる狂躁型、急性期の神経症状がみられずに麻痺が全身に拡がる麻痺型などもある。
麻痺は蝙蝠に咬まれて発病したケースに多く、死亡までの病期は比較的長い。
また種族では豚や馬は狂躁型が、牛は麻痺型が多いようです。
発病した人や動物は咽喉頭の麻痺により唾液を飲み込むことが出来ず、結果としてウイルスは唾液と共に体外に排泄されることになります。
症状は一定ではなく、人によっては起こらない症例もあるので狂犬病と判断されなかったケースもあります。
治療法
ありません。発病したらほぼ100%死にます。悲しいけどこれって狂犬病なのよね。
ワクチンを打つなど治療法が研究されていますが、毎年何万の人が発祥する中、今のところ助かったのは6例。
内自然治癒はただ一人(ギネスに載りました。
発病後の治癒は天文学的に低いので、発病する前に手を打つしかありません。
感染前の予防が有効で日本では前述の通り、主な感染源である犬への予防接種が義務付けられてます。
また流行地への旅行者、研究者、獣医師なども接種することが推奨されています。
感染した場合、傷口を丁寧に洗浄し、ワクチンを接種することで発病を防ぐことが出来ます。
その際、初回摂取から3、7、14、30、90日の6回接種をすることが推奨されています。
初回接種時に人狂犬病免疫グロブリン20IU/kgの併用をWHOは勧めていますが、現在国内では入手出来ません。
ちなみに感染の有無を調べる場合、生きたまま検査する方法では検出率が低く、あまり行われません。
さっさと殺して脳組織をスライドに圧片し、蛍光抗体法でウイルス抗原を検出する方法が一番早く分かる方法です。
ワクチン
ヤギ脳由来で不活化したセンプル型のワクチン、乳のみマウス脳由来で不活化したフェンザリダ型のワクチン。
組織培養ワクチンとして、フランスのヒト二倍体細胞ワクチン、VERO細胞ワクチン、ドイツと日本で製造されているニワトリ胚細胞のワクチンがある。
このうち動物脳由来ワクチンは副作用が組織培養より強い。