縮地しゅくち

神仙伝にある壺公の故事など、中国の古典に時々出てくる仙術の一つ。

仙術によって土地を縮めて距離を短くすること。
つまり離れた空間と空間を歪め て一つにして、長距離を移動する門を作るということ。

SFでいうところのワープである。
どこでもドアでも可。

こんな古代にワープの設定を考えていたとは、古代中国なかなか侮れません。
また北朝鮮の将軍様が縮地の使い手であることが教科書に記されている・・・正気か?

実際は縮地というのは、術の効果を表した物がそのまま名前になったぽいのですが。
土地を縮めるから縮地・・・分かりやすいですね。
火の玉を作る魔法がファイアーボールと同じネーミング方法です。

また武術において相手に気付かれないよう間合いを詰めたり、死角に入り込む歩法や体捌きを、仙術の縮地にあやかって同じ名前が付けられています。

ただし武術で縮地の名前を使うようになったのはかなり最近で、古来からの武術で使用された例は今のところ発見できていない。
つまりあれか・・・漫画なんかでちょくちょく出るようになったから、拝借したと・・・

えー、では創作作品から。

魔法先生ネギま!で縮地法と瞬動術の名前で高速移動法が登場している。
るろうに剣心では瀬田宗次郎の異常な脚力からくる移動速度に縮地の名が付けられていた。
HELLSINGでは高木由美江が使用、高速移動法のようだが、描写から相手の目を眩ますような特殊な体捌きも加味されているような・・・もっとも直後にウォルターの糸によりあっさり両断され事切れてしまう。
封仙娘娘追宝録では仙人が出てくるだけあって、実際の空間移動法で使用されている。
ドラゴンロアーでは主人公が道士ということもあり仙術であるが、こちらは異空間を通っている・・・ワープインとかワープアウトって感じでよりSFチックである。