饕餮(とうてつ)

発音としてはタオテイて感じかな?

中国西方の辺境に棲む、四凶と呼ばれる四匹の怪物の一。

饕が財産を、餮が飲食を貪るという意味で、贅沢を貪るという意味合いの名である。

炎帝の子孫もしくは龍の生んだ九体の子供、龍生九子の五男とされる。

頭は羊もしくは牛、二本の角があり、腋の下に目があり、虎の歯と人の爪を持つという。

悪徳を具現化したような存在で、富を略奪して際限なく溜め込み使おうとせず、略奪する時には老いた者や力のない者、即ち弱者を好んで襲う。
知能は高いそうだが、その知能はもっぱら如何に楽して財産を増やし贅沢をして他者を虐げるかに使われる。
その性格のため、彊奪(きょうだつ)(無理矢理奪うの意)凌弱(りょうじゃく)(弱者を虐げるの意)といった別名も持つ。

殷周時代の青銅器には、饕餮のようになるなと警めるために饕餮文(とうてつもん)という文字通り饕餮をあしらった模様が描かれ、魔除けにもされた。

饕餮文には顔は竜であったり、虎であったり、人間であったりするものも見られる。

また巨大な胃袋をもつ二つに分かれた下半身を持ち、六本足の怪物としても描かれている。

元来は中国南部の稲作民族の奉っていた神の一種で、稲作民を傘下に治め得た漢民族が自分達の神話体系に取り込んだとみられている。

ちなみに個人的イメージとしては、凶暴なベヒーモスみたいなのを想像した。
その関連から、自作シナリオのラグナロクでベヒーモスの持つ盾の名に使っていたりする。