テュポーン

typhon

テュポン、テュフォンとも。オルトロスの大先生じゃないですよ。

ギリシャ神話最大の怪物。竜巻の巨人ともドラゴンとも。
風の神格化したモンスターで、台風Typhoonの語源になっている。
その姿は諸説あり、上半身は逞しい男で、頭から長い黒髪の間から百のドラゴンの頭が生えていたという。
もしくは、頭はなく首からドラゴンの首がわさわさと・・・怖ええ。そして下半身は大蛇だという。

またその身体は大蛇で、肩から百のドラゴンの頭が生えて・・・

このドラゴン達は炎や雷を出したりするそうで・・・まさに嵐!!

出生の説は二通り。

大地の女神ガイアが、クロノスを殺してオリンポスの王となったゼウスに復讐するため、冥府タルタロスと交わって生まれた。
つまり大地と暗黒の融合により生まれたもの。自然の狂暴な面を表しているとされる。

もう一個は女神ヘラが、ゼウスの浮気に怒り、懲らしめるためにクロノスからもらった卵から生まれた。ピュトンが育てたという。

一般的にはガイア説が有名なようだ。

オリンポスの神々はテュポーンと戦いますが、太刀打ちできずエジプトまで逃げるはめになり、ゼウスは単身立ち向かった。
長い戦いの末、テュポーンはシリアのカシオス山へ追いつめられるが、反撃したテュポーンはゼウスを締め上げ、ゼウスの鎌(雷とも)を取り上げ、手足の腱を切り落としてしまい、捕虜にしてデルフォイ近くのコーリュキオンと呼ばれる洞窟に閉じ込めた。

テュポーンはゼウスの腱を熊の皮に隠し、番人として半獣の竜女デルピュネーを置き、自分は母ガイアの元へ傷の治療へ向かった。
ゼウスが囚われたことを知ったオリンポスの神々は、ヘルメスとアイギバーンを救出に向かわせる。
二人はデルピュネーをだまして手足の腱を盗み出し、ゼウスを治療した。
復活したゼウスは再びテュポーンと戦い、追い詰める。
深手を負ったテュポーンはゼウスに勝つために勝利の女神たちを脅して、どんな願いもかなうという「勝利の果実」を手に入れた。
しかしその実を食べた途端、テュポーンは力を失ってしまう。
女神たちが与えたのは、決して望みがかなうことはないという「無常の果実」だったのだ。

なんでゼウスはそれ使わなんだのかな?

テュポーンはイタリアまで逃げたが、そこまでせんでも・・・というほどに止めの投山攻撃を緩行!!
というか山投げるって・・・何者ですかゼウス・・・いや神様なんですけど。

ゼウスの投げた山の下敷きになり、身動きができなくなったが。テュポーンは不死だったので、死ぬ事はなく、今でも山の下から、炎や雷を放ち続けているという。それがシチリアのエトナ山だとされる。

また一説では踵を噛み切られ、その踵をカドモス(人間です)が奪い返して助けるという話もあります。

これ以降テュポーンは神話に登場しないが、エキドナとの間に生まれた怪物たちは、たびたび登場している。
ケルベロス、オルトロス、ヒュドラなどなど。

インド神話のヴァリトラとインドラを思わせますが、ゼウスは堂々としてますね。
インドラはもう少し見習うべきです。好色なのはいただけませんが。

モンコレというカードゲームがありますが、それで自分が初めて手に入れたのがテュポーンだった。
同じレベルのモンスターと比べて倍はあろうかという攻撃力は凄かった。