八咫烏

日本の代表的な霊鳥の一。

咫とは長さの単位で開いた状態の人指し指と親指の間くらいの長さ・・・
この場合の八咫とは大きなという意味である。

カラスは英語でクロウだが、大型のワタリガラスはレイブンと呼ばれる。
その意味でいくならこの八咫烏もレイブンだろう。

特徴として足が三本・・・なのだが、八咫烏の登場する古事記、日本書紀には足の数は言及されておらず、三本がいつのころからかは不明。
八咫烏を祭る寺社もいくつかあるが、すべからく三本足になっている・・・だがその由来は言及されていない。

一説には中国で共通点の多い火烏の足が三本だったために混ざったのではといわれる。

熊野三山において太陽を象徴する神の使いとして信仰されており、八咫烏はこの信仰に関連するものと考えられている。
太陽が神でありその使いの烏は黒点を表したものと考えられる。

また太陽の運行を司っているともされる。

体色は熊野本宮大社では白、志摩市にある九鬼氏の宝物などでは金色、その他では黒で描かれていることが多い。

古事記では、高木大神の命令で神武天皇一行を道案内するように命じられ、天より遣わされた。
この伝説から、道中安全の守り神としても信仰されている。

一説では八咫烏というのは神武天皇に仕えた、天建津命一族のことであり、一部はその警護として奈良近辺に残り、一部は京都北部に拠点を構え賀茂一族となったといわれている。
全体的に見ても、神の使いのはずの八咫烏は神武天皇の部下的な扱われ方をしているし、八咫烏の称号を授けたという記述も見受けられることから、特定の一族を神秘的に言い表したものとも考えられる。

また奈良県明日香村のキトラ古墳の天井に描かれた天文図の太陽の中に三本足のカラスが描かれていたのが見つかっている・・・それが八咫烏かどうかは定かではない。中国の火烏の可能性もある。これが八咫烏ならその時代には八咫烏は三本足という考えがあったことになる。

また桓武天皇に刀(小烏丸)を授けた伊勢神宮の遣いである八尺の大烏も言及されてはいないが、八咫烏のことであろう。
伊勢神宮の祭神は天照、その使いの大烏・・・八咫烏以外にありえんと思うがどうだろうか?

1997年に発見された小惑星に発見者の群馬県大泉町の天文家・小林隆男氏が八咫烏と命名し、2004年8月9日に登録されている。

自分のシナリオでは主人公の式神として使っている。