機神咆吼デモンベイン
機種・ジャンル | 製作 |
プレイステーション2・荒唐無稽スーパーロボット ADV |
ニトロプラス |
作者「今回のレビュー、つうか感想は荒唐無稽スーパーロボット ADV機神咆吼デモンベインだ」」
龍星「荒唐無稽スーパーロボット ADV?」
作者「ジャンル名にそう書いてあるんだ。文句があるなら製作元に言え」
龍星「別に文句はないが・・・」
作者「元は斬魔大聖デモンベインというタイトルで発売された十八禁ゲームで、こいつはそのコンシューマ版だな」
五十嵐「十八禁、十八禁!!」
作者「このゲームを知った切欠は、電撃プレイステーションというゲーム雑誌でな。そこで声優の緑川光氏がコラムを書いているんだ」
五十嵐「ガンダムWの主人公ヒイロ・ユイとか、スクライドの劉鳳とかやってる実力派の声優だな」
作者「デモンベインの敵役のマスターテリオンの声を当てていてな、コラムで熱いと褒めちぎっていた。ロボット大戦参入しないかなーとぼやいておったよ。で、気になって買おうかと思っていたが、そうしている内にコンシューマ版発売が決まったのでそっちに手を出した」
五十嵐「ロボ好きでも有名だからなこの人。ロボット大戦のデバッグに頼まれもしないのに現れるというのは有名だぜ」
作者「スパロボ内でもネタにされるくらいだからな」
龍星「ほう、積極的だな」
作者「著しくつまらない出来だったが、TVアニメにもなったし参戦は近いだろうな」
龍星「アニメはつまらんのか?」
作者「つまらなかったな。尺が短いんでかなり端折ってたからな・・・作画もいまいちだったし。劇中の登場人物が何人も削られて、さらに敵も尺の都合であっさりと倒されて全然盛り上がらなかったな」
五十嵐「あれはなかったな」
作者「とはいえあれはあれでいいと思う。参戦した場合アニメ準拠の方が参戦しやすいからな。スパロボにメタトロンなんて出しにくいからなー」
五十嵐「だが電童の人妻ライダーの例があるぞ」
作者「人妻ライダーって、お前な・・・まあいいや。確かに例はあるが、ルートによって話ががらっと変わるからな。アニメに絞ったほうがやりやすくは」
龍星「スパロボ談義になってるぞ」
作者「いかんいかん、では話を戻して・・・ストーリー!」
仕事もなくその日暮らしを続ける3流探偵 大十字九郎。そんな彼の元に1つの依頼が転がり込んだ。 その依頼内容とは“力のある魔導書を探す事”であった。
調査を開始する九郎。その過程で彼は最悪の犯罪組織ブラック・ロッジに追われる少女アルと出会う。 巻き込まれ、九郎は成り行きでアルと共に追われる身となってしまう。
迫る追っ手。立ち塞がるブラック・ロッジの狂科学者ドクター・ウェストの破壊ロボ。
逃亡の果て、2人は街の地下に眠る巨大ロボット“デモンベイン”と出会う。九郎はデモンベインに乗り込み、破壊ロボと戦う決意をした。
I’m innocent rage.
I’m innocent hatred.
I’m innocent sword.
I’m DEMONBANE.
デモンベイン。謎の少女アル。2つの出会いが3流探偵 大十字九郎の運命を変えてゆく―。
作者「というのが大まかな話だ
。なお、魔術関係はクトゥルフ神話をモチーフにしてディープな小ネタが随所に仕込まれている」
龍星「クトゥルフ神話というと、アメリカの小説家HPLが創作したものだったな」
作者「うむ、その死後も弟子であったオーガスト・ダーレスが体系付けて後進を育てたわけだ。ここの資料とか読んでくれれば分かるだろう」
龍星「これが・・・主人公か・・・」
作者「モデルはブライアン・ラムレイ著『タイタス・クロウ・シリーズの、タイタス・クロウ(タイ→大、タス→足す→+→十字、クロウ→九郎)とのことだ。探偵ってのも同じだな」
作者「で、これがヒロインの一人アル・アジフ。ネクロノミコンの原本の精霊だ」
龍星「なんで幼女?」
作者「製作者の趣味だろ」
五十嵐「魔道書の精霊は全部幼女だぜ!!」
作者「そういえば、そうだな・・・魔道書の精霊は須らく幼女と、メモしとけ」
龍星「するか!」
作者「しかし、主人公のモデルがタイタス・クロウで、その魔道書がアル・アジフとは相応しいな」
龍星「そうなのか?」
作者「原典でもクロウはアル・アジフを所持してるからな」
五十嵐「ネクロノミコン新釈じゃなかったっけ?」
作者「信頼できる内容とは言えんの一言には吹いたなー・・・と、アル・アジフを所持しているという件、なんだがクロウが魔術を学ぶ切欠になった事件があってな」
五十嵐「趣味じゃなかったっけ?」
作者「確かに趣味だが、本格的に学び始めた切欠があるんだ。クロウは大戦時に軍で暗号解読という仕事に就いていたんだが、終戦によって失業してしまうんだ」
五十嵐「そういえばデモンベインの九郎も開店休業状態の探偵で赤貧野郎だったな」
「クロウは職探しでジュリアン・カーステアーズていう人の書庫整理と目録作りの仕事を見つけたんだ・・・が、
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カーステアーズの目的はクロウの体だったんだ」
龍星「作者、著しく誤解を招く言い方はやめた方が・・・」
作者「カーステアーズは妖蛆の魔術師で、人の体を乗っ取って何百年も生き延びてきたんだ。それに気付いたクロウはなんとかカーステアーズを撃退するんだが・・・ここまではいい」
五十嵐「何か問題あったか?」
作者「後のエピソードでクロウの蔵書にカーステアーズの持っていた本がいくつか・・・値段も付けられないと言っていた本もあったからな・・・まず間違いなく、カーステアーズの書庫にあった本をくすねてるぞ」
五十嵐「火事場泥棒か!」
作者「このエピソードでメインになった魔道書は妖蛆の秘密だが、カーステアーズの書庫を見た際におおこれはって感じで、いくつかの魔道書の名前が上がっている。その中にアル・アジフもあったぞ」
龍星「なるほど、スタッフもそこを考えアル・アジフを採用したと・・・」
作者「ま、そんなこと関係なしに一番有名なのを持ってきたって所だろうが」
龍星「・・・・・・」
「次にライバルキャラのマスターテリオン、素手でロボットを凌駕する魔人。モデルはアレイスター・クロウリーだ」
龍星「クロウリーといえば、実在した近代の魔術師だな。性魔術や麻薬を使用した儀式も積極的に行い20世紀最悪の男とまで呼ばれた・・・確かにあの男もマスターテリオンと名乗っていたな」
「うむ、こいつに関わる名称はクロウリー関連からきている、魔道書ナコト写本の精霊
の名も飼い犬のエセルドレーダからだし、乗ってるロボットの名前リベル・レギスも、クロウリーの著書「法の書LIBER
AL VEL LEGIS」からだな」
五十嵐「クトゥルフ関係ないじゃん・・・」
作者「と、思うだろうがクロウリーは地味ーにクトゥルフ関係に組み込まれてたりする。クロウリー訳のネクロノミコンなんて設定まであるんだぜ」
五十嵐「へー」
作者「そして謎の美女ナイア」
龍星「こいつが全ての黒幕だな」
五十嵐「なんで!?」
龍星「ナイア・・・ナイラルラトテップ。這い寄る混沌、無謀の神・・・クトゥルフ神話において多くの事件の黒幕になる」
作者「その通り、バレバレな偽名はこいつのお約束だからな。名前が出ただけでクトゥルフファンなら一発で正体が分かる。劇中でも捻りのない名前なんて言われてたしな。この神格は他の連中と違って積極的に人類にちょっかい出してくる」
五十嵐「最強最悪の愉快犯だな」
作者「んじゃあここから思いっきりネタバレいくぜーーー!!」
五十嵐「アル・アジフルート」
「徐々に力を上げていく九郎は、ある日エンネア
という少女を保護する。やきもちを焼きまくるアルに戸惑いつつも、交流を深めていくが、エンネアは戦いの中戦渦に消えてしまい、絶望に落ちる九郎。
そんな中、遂にブラックロッジのC計画が発動する。街を埋め尽くす破壊ロボの群れ、甦るクトゥルフ!!
だが先の件がトラウマとなりまともに戦えない」
龍星「緊急事態だな」
「うむ、九郎も何とか立ち直り破壊ロボを蹴散らしていく。そこに現れたマスターテリオン。いざ勝負!!」
五十嵐「燃えるぜ!!」
「だがブラックロッジの幹部アンチクロス達が謀反を起こし、マスターテリオンを殺害してしまう。さらに邪魔者である九郎に襲い掛かってくる。その戦力差は1:6!!」
五十嵐「アニメではここら辺あっさり流しちまったからなあ」
「閃光に消えるデモンベイン!だが間一髪アルの空間転移で格納庫に避難することに成功した」
五十嵐「これで格納庫や空間転移用のカタパルトがぶっ壊れちまうんだよな」
「助かったと思ったのも束の間、アルは重傷を負い九郎の腕の中で本の形に戻ってしまう・・・もはや絶望的と思われたが、ブラックロッジを離反した科学者・Drウェストの力を借り、デモンベインの起動に成功、アンチクロスに再度立ち向かい、これを撃破していくものの遂にアンチクロスの一人・ティベリウスの前に崩れ落ちた!!」
龍星「息をのむ展開だな」
作者「そんな中でアル・アジフが土壇場で復活を遂げる。ナイアの介入により抜け落ちた最後のページが揃い、真の力を取り戻したアル・アジフの力でデモンベインは進化していく。そして謎の武装シャイニング・トラペゾヘドロンを起動し、アンデッドたるティベリウスを滅ぼした」
龍星「トラペゾヘドロンといえばナイアルラトテップを呼び出したりする謎の神器だったな」
作者「ああ、ここでの扱いは後で説明するが、デモンベインを中心に人類の反抗作戦が開始される。
魔道書の力で呼び出される機械の神ってのが本作での巨大ロボットなんだが、デモンベインだけは人造・・・即ちまがい物。
その紛い物が、最強の魔道書と稀代の英雄の三位一体により本物の魔を断つ剣となり邪神の群れを蹴散らし、クトゥルフ内部へ侵入。
アンチクロスを撃破していく・・・だがそこで現れたのは死んだはずのエンネアだった」
龍星「ほう」
作者「エンネアこそ最強のアンチクロス、暴君ネロだったのだ。だがエンネアは滅びを望み、滅びる勇気を得るために九朗に接触していたのだった」
龍星「滅びる勇気?」
作者「ニャルラトホテプの陰謀を知っていたからだ。その鍵であるのが自分、自分が死ねば世界が救われるが自殺は出来ないようにされていたからだ。だから九朗に滅ぼしてもらおうとしたんだが・・・九朗はエンネアを助けてしまう。エンネアの思惑以上に人間は強かったんだな」
龍星「人の強さとはかなりのものだからな」
「だが直後エンネアの絶望が姿を現す。エンネアの体を食い破って、なんとマスターテリオンが復活する。
実は彼女の子宮には『次のマスターテリオン』となる胎児が宿されていた。マスターテリオンにとってはアンチクロスの蜂起による死も、次へと転生するための予定事項だった。
怒り狂う九朗だが、マスターテリオンは超常の力を持って戦線を離脱。クトゥルフを生贄に己が父、邪神ヨグ=ソトースを召還し、ルルイエ大陸に異世界への入り口・銀の鍵の門を顕現。門の向こうへと姿を消す」
龍星「次の世界・・・よくある、世界が繰り返しているというやつか?」
「そうだ、それは後で説明しよう。最終決戦に臨み、ルルイエに集う仲間たち。
門の向こうは異次元、もはや二度と戻ってくることは出来ない。
アルは一人で行こうとするが、ふざけるなと九朗は追いかけていき、二人は正式に恋人になるわけだ」
五十嵐「ここの場面は結構笑えるぞ。キレタ九朗がデモンベイン撃ち落そうとするし」
作者「そして門の向こうへ旅立った魔を断つ剣!
あらゆる時空を巡り、一進一退の攻防を繰り返す両者!!
レムリアインパクト、ハイパーボリアゼロドライブ!シリウスの弓、クトゥグア・イタクァ神獣砲!!
遂にデモンベインの最強武器・シャイニングトラペゾヘドロンを顕現して決着をつけようとするが、マスターテリオンもまたシャイニング・トラペゾヘドロンを顕現した。そこにナイアが現れる。
邪神ナイアルラトテップは、封印された邪神の宇宙アザトースの庭を解放したかった。
トラペゾヘドロンとは邪神の封じられた宇宙そのもの。2つのトラペゾが衝突すれば、トラペゾは消滅し封印がとかれる。ナイアはそれを実現せんとトラペゾを顕現する存在、絶対善と絶対悪を生み出す計画を打ち立て、宇宙をループさせ始めた。
その中で生まれたのがテリオンと九朗。
このままではアザトースの庭が解放され、宇宙が邪神に支配される。
そうして絶望すらも朽ち果て、無限の悪夢の中で永劫の時を過ごすことになる。-BAD END-
だが九朗はトラペゾヘドロンを制御し、混沌に一矢報いる。
人間を侮っちゃいけねぇな!解ったかい?カ・ミ・サ・マよぉぉぉぉぉ!
九朗は叫ぶ
『侵されていたんだ犯されていたんだ冒されていたんだ……
成す術もなく邪悪に貪られていた…理不尽に、無意味に、ただ陵辱されていた……
それは、子供の明日を奪われた母親の嘆き。それは、子供の明日を護れなかった父親の怒り。それは、穢され続けてきた世界の、無力な憎しみ。
―だけど!それでも、それは怨嗟じゃないんだ!!
それは正しき怒りと憎悪!涙を流し、血を流し、それでも歩く事を止めない、いつしか希望へ辿り付こうと言う命の熾烈な叫び!全ての怒りと憎悪を清め、我が子に未来を遺したいと願う親達の優しき祈り!!
―お前達とは…違う!!! 』
そして気合で2つのトラペゾを融合させ、2人は唱える
「祈りの空より来たりて──切なる叫びを胸に──我らは明日への路を拓く汝、無垢なる翼──デモンベイン」
五十嵐「あれラブラブ天驚拳みたいだったな・・・」
作者「この時、PC版のOP「HOLY WORLD」 がかかるんだ。滅茶苦茶かっこいいぜ!」
龍星「なるほど、確かにいい演出だな」
「だが最早元の世界に帰還する力は残っていなかった。互いに寄り添い、宇宙を漂う九朗とアル。
アルはこのまま二人だけで生きていきたいと思いつめる。
だが九朗の時を奪ってはならないとも・・・
ここで選択肢だ。
アルは、最後の力で九朗を元の世界へと返す。ナイアの野望が打ち砕かれたため、世界はあるべき姿に塗り替えられた。
全てがリセットされ、ブラックロッジもマスターテリオンもいない世界。
だがある日、怪異に遭遇する・・・その怪異とはかつてアルの抜け落ちたページが引き起こしたものとまったく同じもの」
龍星「なるほど・・・読めたぞ」
作者「運命はずっと昔に回っていたということだな。魔術を学んでいた九朗は魔道書を閲覧しようとしたさいに怪異に遭遇してそれがトラウマとなり魔術師への道を諦めたという過去がある・・・あのとき閲覧を許可された魔道書は・・・ネクロノミコン。
あの怪異の中、響いた声はこう言った。まだ出会うには早い、いつか必ず巡り合うと・・・
怪異に導かれるままに、九朗は魔道書の所蔵される大学の図書室へと急ぐ・・・そして」
龍星「むう、運命か・・・」
「もう一つの選択肢では、アルは九朗に寄り添ったまま、宇宙をたゆたい続ける。やがて、時は移り、荒涼とした異世界。
アンチクロスの一、アウグストゥウスの姿を取ったナイアの前に現れる二つの影、九朗とアル。
永劫の時を越え、邪神と闘い続け、2人はついに邪神を討つ存在・旧神となった。
「邪悪を討ち滅ぼす為に、私と同じ存在になったか!もっとも新しき神、旧神よ」
6体の鬼械神を使役して襲い掛かる。九朗とアルは不敵に笑い、最強の鬼械神を召喚する。
「汝、無垢なる刃、デモンベイン!」
傍らではエンネアと思しき少女が御伽話を歌い続ける。
五十嵐「続いて瑠璃ルート」
作者「この娘はブラックロッジのテロにより両親を失い、覇道財閥の総帥になった少女だ。主人公の雇い主でもある。
両親の死後、財閥の創設者である祖父、覇道鋼造に育てられた。
この覇道鋼造というのは世界の王と呼ばれた男。
時代を読む力が常人よりも十歩も二十歩も先を行い無謀にも思える経営の全てを成功に収める。
アーカムシティを繁栄させ、長い間ブラックロッジから街を守り続け、戦い続けてきたが、マスターテリオンにより殺されてしまう」
五十嵐「意外なその正体は!」
作者「それは後でな・・・で、この男がデモンベインを作り上げた。魔道書の捜索依頼もデモンベインの起動のためだな。
だがデモンベインに成り行きで乗ることになった九朗を腹立たしく思っており、大好きな祖父の作った正義のロボットが戦う毎に被害は広がることにジレンマを感じ、瑠璃は2人を糾弾する。
ある日とうとう、瑠璃は戦闘を終えた九郎にビンタを食らわせてしまう。
後日、覇道邸に謝罪に赴く九郎とアル。そこで彼等は執事・ウィンフィールドから昔話を聞かされる。
ブラックロッジに殺された瑠璃の最後の肉親。彼が瑠璃に注ぎ込んだ全ての知識、愛情。そして彼女に託したデモンベイン。
だが突然のブラックロッジによる覇道邸襲撃。孤立していた瑠璃に逆十字の一人、ティベリウスが襲い掛かる。
傷だらけになりながらも瑠璃を庇い、撃退する九郎。2人とも仲直り・・・やがてってのが大まかな筋だ」
五十嵐「このウィンフィールドって人も凄いよなー、素手でロボットぶっ壊した挙句にボクシングヘビー級チャンプの方が凄いとかぬかすんだぜー」
龍星「この世界のボクシングチャンプはそんなに強いのか・・・」
作者「名前はラブクラフトの父親が元ネタだな。アンチクロスのティトゥスと互角以上に戦える男だしな・・・」
五十嵐「いっそのことボクサー部隊でも作ったほうが軍隊より強いんじゃないかなー」
作者「C計画が発動された辺りは特に違いはないが、ここではアルではなく九朗が重傷を負い倒れてしまう。
責任を感じた瑠璃はアルと組んでアンチクロスと戦うんだ。
だがナイアに魅入られた九朗は完治するものの暴走。
瑠璃の窮地を結果的に救うものの、彼女に襲い掛かる。
しかし瑠璃の呼びかけにより、正気に戻り2人の絆はさらに深まるのだった」
五十嵐「後の流れは基本的に一緒だな」
作者「そうだな、ただトラペゾに開眼しなかったためマスターテリオンとの決着はつかず、再びループ世界に嵌ってしまう。
そうとは知らない瑠璃は九郎の帰りを待ち続けながら、復興作業に追われていた。
そうして一年と少しが過ぎた頃、仕事中の瑠璃の部屋に異変が起こる。
時空を越えてアルが姿を現し、瑠璃に真実を告げる。
ループした世界で九郎は過去に辿り着き、辺境で覇道鋼造の死を看取る。
九郎がその遺志を継ぎ彼の息子を育てたということを。
瑠璃が生まれる前とその後も彼女を護る為に戦い続けていたことを」
龍星「覇道鋼造は九郎だったということか・・・」
作者「そう、そしてそれを知った瑠璃は涙し、九郎に「おかえりなさい」と呟くんだ」
龍星「報われん話だな・・・」
作者「だが一回この話を見れば、ここで選択肢が増えてな・・・それだとループ世界に取り込まれる寸前のアルと再び契約を結び、愛の力で宇宙へとワープ、九郎と共にテリオンとナイアを倒し、輪廻も記憶もリセットされたが、アルは力を振り絞り九郎と瑠璃に巡り合う運命を与える。
そして些細な切欠で出会った2人を暖かく見守り、アルは雑踏の中に消えていくんだ」
龍星「愛の力ってなんだ・・・・・・・・・」
作者「かなり強引な展開だが愛の力は偉大ってことだな」
五十嵐「いや、愛の力で済ませられるレベルの強引さじゃないぞ」
作者「ある意味相応しいともいえるぞ。
劇中のロボットの名称はデウス・マキナだ」
龍星「機械仕掛けの神、演劇において収拾のつかなくなった事態を強引に解決する存在・・・か」
作者「まさにデウス・マキナだろ」
五十嵐「ラストーー、ライカルート」
作者「ライカさんは教会のシスターで、赤貧の九郎がよくたかる相手だ。九郎が餓死しないのは彼女のおかげといっていい」
龍星「主人公は働かんのか?」
作者「劇中でも言われてたなー。
そんなライカルートは、買出しに出かけた際、暴君の襲撃をうけライカが攫われてしまう。
アンチクロスの乱入もあったが暴君を撃退し、なんとかライカを救い出す。
教会に戻った二人を待ち受けていたのはリューガという青年。
彼を見てただならぬ雰囲気を発するライカに、九郎は首を傾げる。
一方その頃。 雨の降る路地裏で、暴君はテリオンに止めを刺され、息絶えた」
龍星「ほう、ここでは暴君、エンネアはここで死ぬのか」
作者「うむ、死にたくない死にたくないと喚いてな・・・ナイアがこういうことは○回くらいあったかなと言い捨てるんだよなー」
龍星「・・・・・・」
作者「そんな中発動する『C計画』、やっぱり裏切るアンチクロス、テリオンの死、デモンベインへの猛追」
五十嵐「このルートではメタトロンが活躍するんだよなー」
龍星「メタトロンとは?」
作者「ああ、ここまでで話してなかったな。アーカムをブラックロッジから守ってきたヒーローだ。変身ヒーローのようなものと思ってくれればいい」
五十嵐「よく見ると胸があるので中の人は女だと分かります。アニメじゃでなかったんだよなー」
龍星「お前はそれしか言えんのか・・・」
作者「今回はメタトロンが大破するデモンベインのコクピットから九郎とアルを救出する。
そしてその正体がライカだと知るんだ。
ライカはブラックロッジによって改造された存在、そしてリューガは彼女の弟・・・彼はメタトロンの同型であるサンダルフォンへと変神する。
リューガが去った教会で、ライカは九郎に過去の罪を打ち明ける。
ブラックロッジによる研究所
人間魔導兵器作成所、「ムーンチャイルド計画」。
逃亡するさいにライカは、リューガを殺してしまい、そのまま施設から脱走。
今のリューガは『怨霊』であること、その彼を動かしているのは、自分に対する憎悪と殺意であることを。
戦いを終わらせるために別れを告げようとするライカに、九郎は、全部一人で背負い込もうとするなと諭す。
互いの思いを打ち明け、2人は恋人に・・・」
龍星「今回はデモンベインがないようだが、どうするのだ?」
作者「ドクターウェストが
一晩でやってくれた。
バイク型特製魔導武装『ハンティング・ホラー』。
ブラックロッジから脱出する際に拾ったという仮死状態の『ナコト写本』を組み込んだバイクにメタトロンが搭乗すればデウスマキナにも対抗できるとウェストは語る。
そしてアンチクロスの一人、カリグラが駆る鬼械神クラーケンとの戦闘でその性能はフルに発揮されることとなる。
詰めは誤ったものの、復活したアルと九郎の機転によりカリグラを撃破。
そして武器の調達とホラーの最終調整中、またもアンチクロスによる襲撃。
クラウディウスは倒したものの、ライカはサンダルフォンに苦戦。
そこに乱入するアンチクロスの一人、ティベリウス。彼はサンダルフォンに傷を負わせ、ライカを攫って行く。
ライカはC計画の要、『Cの巫女』して選ばれたのだという」
五十嵐「Cの巫女は他のルートでは暴君がやってたんだが、今回は死んでるからな」
作者「ムーンチャイルド計画の真の目的はこの『Cの巫女』を造り出すことだったのだ。
暴君がその完成型だったのだが、五十嵐の言うとおり殺されてしまった為、急遽代役が必要となった
何とかしてライカを取り戻そうとする九郎達にまたもティベリウスが襲い掛かる。
彼が乗り込んできた鬼械神は、なんとデモンベイン。凶行を止める為に九郎はホラーに乗り出撃するが、
ナコト写本に拒絶され手放す事に。ここに、為す術は無くなった。
敵の手に落ち、人々を蹂躙するデモンベインの目から水銀の涙が落ちる。
それを見た九郎は、乱入したサンダルフォンの助けもあって、デモンベインを奪い返すことに成功。
その勢いのままティベリウスを撃破するが、時すでに遅し、クトゥルフが復活してしまいアーカムシティ消滅」
龍星「消滅したのか!?」
作者「地下シェルターは無事だったがな。
クトゥルフの直撃を受けた筈のデモンベインだがナイアの介入で無傷。
最終決戦の地、リューガは自分たちを改造したウェスパシアヌスを倒し最深部へと到達。
彼に追いついた九郎と共に、最後のアンチクロス・アウグストゥスに見せられたのは、神に陵辱されるライカの姿。
怒りに震えながらも、共闘しアンチクロスを全滅させる2人。
これで終わるかと思われたが、殺したはずのウェスパシアヌスが立ちはだかる。
完全体となる最後にして究極のムーンチャイルドの胎児(彼は知らないがマスターテリオン)をライカの胎内に潜ませようとした瞬間、ホラー内部からナコト写本の精霊・エセルドレーダが蘇り、
彼を殺害」
五十嵐
「このナコト写本のりのりである」
作者「ヨグ=ソトースに呑み込まれながらもなんとかライカを取り戻した九郎だが、ナコト写本に操られたライカに腹を貫かれる。
九郎の回復に専念するアルの前に同じく操られたリューガが立ち塞がる。が、その時、リューガの中にウェスパシアヌスの最期の言葉が駆け巡る。
「お前の憎悪を取り戻せ」
憎しみだけが己の総て、ライカだけが己の総てだと、自我を取り戻したリューガはライカとエセルに襲い掛かる。
エセルドレーダを取り込んだリューガはテリオンのリベルレギスを操り、デモンベインと死闘を繰り広げる
数多の世界で死闘を繰り広げる2人はついに、トラペゾへドロンを発動させる。
最終決戦は九郎の代わりにリューガとライカの正面対決へと帰結する。
ライカの勝利に終わったが、
その後も足掻くナイアを九郎とライカで撃破、テリオンの胎児も失われループする世界は崩壊する。
ナイアはまた次の機会を窺いつつ、退散することにする。
リセットされた世界に帰還する、何事もなかった世界・・・リューガだけがいない世界。なかったことにするのが嫌だった九郎だけは、アルの力で記憶を留めていた。ある日、ライカの何気ない一言で涙を流す九郎(かつての世界で自分がライカに言った言葉だった)
それを見たライカは、己の中にあるかつての世界の罪を半ば確信し生涯を賭けて償うと誓う」
五十嵐「かなり熱いストーリーだぜ」
作者「じゃあ次は脇役の解説にいくか」
作者「天才科学者ドクターウェストと、彼の作った人造人間エルザだ」
龍星「ウェストというと、HPLの小説にも出ていたな」
作者「元ネタはそれだな。で、ドクターウェストという男を一言で言うと・・・」
龍星「言うと?」
作者「キチガイ」
龍星「おい」
作者「ふははははは!我輩のしぶとさとウザったさとマッタリさかあげんを甘く見るなよ衆愚!そんなにも甘いのがお好みならサッカリン等を大量に摂取するが良いさ!
とか
ふん!この程度のプロテクト、我輩には無いも当然である!
それはともかくこのたび、我輩ことドクター・ウェストは諸君ら協力してやる事になったので感動に咽び泣きつつ、まあ仲良くやれ。
それからそんなワケで虚数展開カタパルトを勝手に使わせてもらったので、そこんとこヨロシク
なんて台詞がポンポン飛び出して来るんだぞ」
五十嵐「むしろこういう台詞を考える製作者のほうが・・・」
作者「テーマ曲のタイトルが『天才と何とかは紙一重というか、むしろ完全に向こう岸』だぜ?
その分、後半で仲間になったときは決めてくれる。天才というのが伊達ではないというのをな。
このギャップがいいんだよ」
五十嵐「それはつまり俺にも活躍の場が用意されていると」
作者「・・・・・・」
五十嵐「そこで嫌そうな顔するなーーー!!」
作者「敵幹部雑魚担当の凸凹コンビ」
龍星「そうなのか?」
作者「思考回路が完璧にチンピラ。腹が立ったら暴れる、自己中心的」
作者「敵幹部武人担当のティトゥスだ」
龍星「気になっていたが、敵の幹部はローマ皇帝の名前なのだな」」
作者「ああ、全員ローマ皇帝の名前だ。
こいつは二刀流の剣士、 魔導書『屍食教典儀』を所有し、鬼械神「皇餓オーガ」を使役。覇道家の執事ウィンフィールドと死闘を演じるんだ。
見物だぞ、拳対剣の死闘」
作者「敵幹部外道担当ティベリウスだ。
ネクロマンサーで魔導書『妖蛆の秘密』を所有し、鬼械神「ベルゼビュート」を使役。
凄いサディストで、一部で存在自体が18禁とまで言われる」
龍星「そこまでか!?」
作者「魔導書の力によってアンデットになっているから、不死身でな・・・戦闘力はそれほどでもないが、とにかく不死身
どこまでも不死身で最も九郎達を苦しめた。
人質は平気でとる、むしろ嬉々としてとる。無抵抗の人間を殺すの大好き、死体を操って殺すの大好きというやつだ」
龍星「確かに外道だな」
作者「シャイニング・トラペゾヘドロンの犠牲者第一号になった」
作者「そしてトリをしめるは、色物担当ウェスパシアヌス (左)、アウグストゥス (右、声:若本規夫)だ」
龍星
(なぜ一人だけ声優を・・・)
作者「
ウェスパシアヌスは魔導書『エイボンの書』を所有し、鬼械神「サイクラノーシュ」を使役。ムーンチャイルド計画の発案者、つまりライカたちを改造した張本人。流石、いやいや流石流石、なるほどなるほど、これは〜とか同じ言葉を少し変えて、繰り返す独特の口調が特徴なんだが・・。真似するのがすっごい難しい・・・」
五十嵐「言葉では言い表せないけど、なんか色物ってキャラだな」
作者「ずばりそれだ。そしてアウグストゥス・・・
魔導書『金枝篇』を所有し、鬼械神「レガシー・オブ・ゴールド」を使役。マスターテリオンの側近としてアンチクロスの中では比較的、早い時期から登場していた。
いまだかつて、こいつほど楽しげにクトゥルフの呪文を言ったやつはいないだろう・・・声優もあいまって爆笑物だったぜ」
五十嵐「地球皇帝とか言って、とってもオサレなコスチュームで出てきたなー・・・ぶはっはははははーーーー!!」
龍星「五十嵐に笑われるほど酷いのか・・・・・・・・・」
作者「
と、こんな感じで、ストーリーとしては熱血系の申し分ないロボット物だ・・・が、駄目なところもある」
五十嵐「
システムが全然駄目だったよな・・・」
作者「ああ、システム画面開くのに数十秒、セーブ・ロードに一分近く、音声の大きさばらばらで声が聞こえ難い、既読スキップがない、過去ログから音声再生が出来ない、スキップ速度が遅い」
龍星「
駄目駄目じゃないか・・・」
作者「
まあ、それを補って余りある内容だからいいがな・・・以上終了」
五十嵐「PC版はシステム面は大丈夫らしいぜ」
作者「だがフルボイスじゃないだろ、
まあ好みでどうぞってとこだな」