日本キリスト改革派静岡教会牧師


 静岡キリスト教盲人伝道センター理事長
  
 
                                    
佐々木弘至

  わたし達の教会は、1953年(昭和28年)に青山輝徳牧師によって伝道が開始され、翌年の1954年4月に日本キリスト改革派教会東部中会立静岡伝道所として開設されました。当時日本キリスト改革派教会には、東京・横浜〜名古屋間に教会がなく、わたし達の教会は、関東地区と中部地区をつなぐ教会として、大変喜んで迎えられました。
 
 その後教会は成長し、青山牧師が全盲の牧師であったため、特に盲人伝道にも力を注ぐうち、伝道と教育のために点字図書館の必要性を感じ、アメリカ南長老教会の宣教師方の協力をいただいて静岡改革派キリスト教盲人伝道センター点字図書館を設立し、今では、静岡教会の盲人信徒のためだけではなく、教派を超えて日本全国の盲人信徒や求道者のためのキリスト教点字図書館に発展いたしました。
 
 そして現在では、点字書のみ、あるいは録音テープ書のみを作製している図書施設は国内に幾つかありますが、点字書・テープ書・CD書(デイジー)の全てを製作して貸し出している総合点字図書施設は、国内唯一となりました。この活動は、わたし共の教会のみならず、全国のボランティアによる点字製作とテープ録音の奉仕者、並びに、全国の教会・信徒の皆様の尊い献金による支えによって営まれております。

      

 戦後の復興期から今日に至るまでの50年にわたる私どもの教会の歩みは、ひとえに全知全能の神の限りない慈愛と導きが与えられて来たことによるものであり、言葉に表わし尽せない大きな感謝の念を覚えます。この度、わたし達の教会は、この神の50年のお導きに感謝し、この神への感謝の思いを、何によってかたちに表わすべきか考えました。
 
 その結果、私達はこの度、柏木哲夫先生の講演会と静岡英和女学院吹奏楽の演奏会を開催し、これにお招きすることによって表したいと考えました。柏木先生は、長く淀川キリスト教病院において、精神科とターミナルケアの分野で活躍された方であられ、この4月より、名古屋金城学院大学学長として就任されることになられました。柏木先生は、“今の時代は皆が不安を覚えている時代ですよね”と仰り、講演題は「この不安の時代に生きる」として下さいました。

静岡市や近隣市民の皆様が、大いに英和女学院のチャペルにおいで下さり、講演と学院生による音楽をお聞きいただければ本当に幸いに思います。