デルフィニア戦記 1〜18巻 完結 |
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刺客に追われる漂泊の戦士ウォルと異世界からの迷子リィ。剣戟のさなか孤独な二人の戦士の偶然の出逢いが、デルフィニア王国の未来を、アベルドルン大陸の運命を大きくかえていく。やがて『獅子王』と『姫将軍』と呼ばれることになる二人の冒険譚はここからはじまる。 (1巻、表紙裏の紹介文より)
茅田砂胡の、長編冒険ファンタジー小説です。
もう、8〜9年以上前のことと思いますが、当時、初めて購入した1巻は「放浪の戦士」と書かれ、表紙のイラストは、旅の戦士風な男と、ターバンを巻いた少年でした。あまり内容には期待していなかったのですが、なにか時間つぶしのできる本がほしかったんだと思います。
ところが、それが意外と面白く、その夜の内に1巻目を読んでしまいました。でも、その時は、同じような冒険物の小説アルスラーン戦記(田中芳樹 著)のほうが少し上かな?といった感想だった気がします。
それが、2巻目を購入し読み終えたとたん、いつしか考えが変っているでは無いですか。どんどん面白い展開になり、次の巻が読みたくて仕方が無い自分がそこにいました。今では大ファンで、それ以後、茅田砂胡の小説を集めていくようになりました。
とりあえずこの小説は18巻で完結なのですが、主人公の一人とその他数名が、次元(?)を超えて新たな小説でも活躍するようになり、またもや本人達はいたって真面目な、はたから見ると漫才(笑)な展開を見せてくれます。
ですが、その話はまたの機会に・・・。
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王女グリンダ |
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「ディルフィニア戦記」は93年10月「放浪の戦士」に始まり、98年12月「遥かなる星の流れに 下」までの全18巻をもって完結した。しかしながら、この18冊に先立つ、2冊の幻のデルフィニア・ストーリーが存在することが一部のファンに囁かれ続けた。本書はその2冊 ――92年2月に刊行された『デルフィニアの姫将軍』、同年7月に刊行された『グランディスの白騎士』の完全収録版である。(本書ラベルの紹介文より)
デルフィニア戦記が書かれるより前に、違う出版社でデルフィニア戦記とキャラクターや基本設定が同じ構成で書かれた本が出版されていました。その出版社が連載中に倒産したことで、今のデルフィニア戦記が一から書かれたそうです。そしてデルフィニア戦記の人気が出てきた当時、その本は幻の文庫としてオークションで高値で取引されていたらしいです。
その幻の本は二冊あり、それを一冊にまとめたのがこの「王女グリンダ」です。もちろん、未完のまま終了しているので、デルフィニア戦記のほうをある程度読んでから読み比べてみると面白いと思います。
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スカーレット・ウィザード 1〜5巻 完結 |
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奇妙な仕事が舞い込んだ。一年だけ結婚してくれ、だと?お相手はあのクーア財閥の女王だ。殺しても死なない男がご希望だとか。理由や事情は知らないが、宇宙きってのお尋ね者『海賊達の王(キング・オブ・パイレーツ)』向きの仕事じゃない。一匹狼の海賊の誇りをかけて、決着を宙(そら)でつけることになったが…かなり異色な宇宙恋愛物語。(1巻、表紙裏の紹介文より)
紹介文を読めば、SF恋愛小説なようにも見えますが、実際は二大怪獣小説です。 なんのこっちゃと思われそうですが、ようするに、怪獣的強さの女王と、同じく怪獣的強さの海賊が活躍するお話しなのです。本格的なSFやラブロマンスとはちょっと違うかもなので、ご注意を。(笑)
この小説の基本コンセプトは、ディルフィニア戦記のときと同じような感じで、舞台がファンタジー世界から、SFっぽい世界に代わっただけであり、そのキャラクター達のぶっ飛んだ強さは、茅田砂胡ワールド炸裂です。そして、それが、この小説の魅力でもあります。
女王と海賊の活躍ぶり(暴れっぷり)を毎回楽しめる小説です。デルフィニア戦記を読んで、面白いと思った方なら、こちらも絶対にお薦め!
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スカーレット・ウィザード 外伝 |
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30年と限られていたジャスミンの命。しかし訪れるはずのない誕生日を4回迎えた彼女はその日々、何を思い過ごしたのだろう。本編では語られなかった死の直前の女王の姿とキングのその後を描く外伝登場。(表紙裏の紹介文より)
外伝と言うよりは「エピローグ・アンド・プロローグ」といった趣になっています。―――と、本の作者もあとがきで述べている通り、「スカーレット・ウィザード」の終了、そして、この作品を舞台に、前作、「デルフィニア戦記」の一部をつなげた新たなる作品を仕上げるための潤滑油のような内容で、最後は締め括られています。
この続きは、作者いわく「学園物」だそうで、一幕目は「冒険中世ファンタジー物」、二幕目は「SF恋愛(?)物」、そして三幕目に「学園(!?)物」という、普通ではちょっとあり得ない成り行きにさせた、その作者の構想力には脱帽です。
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暁の天使たち 1〜6 完結 |
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デイジー・ローズはお気に入りの薔薇園で3人の天使に出逢った。菫の眼と輝く銀の髪の、すさまじく丁寧で礼儀正しい天使。緑の瞳と黄金に光る髪で、恐ろしく口も態度も悪い天使。そしてもうひとり、黒い天使に…。
「デルフィニア戦記」「スカーレット・ウィザード」シリーズの著者が新たに送る待望の新作!(1巻、表紙裏の紹介文より)
茅田砂胡ワールド、第三章の幕開け的作品です。
ただ、この小説から初めて読むのだけはちょっと控えたほうが良いと思います。前作の「スカーレット・ウィザード」、そして前々作の「デルフィニア戦記」を読んでないと、理解しがたい所もある気がするからです。
この作品には、ファンの間で賛否両論があったらしく、”一つ一つ作品は、別々にしてほしかった”と思うファンと、”次回作も期待している”と言うファンに分かれたそうですが―――私個人としては、「次回作も期待している派」です。作者には、ずっとがんばって続けてほしいと思います。
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暁の天使たち外伝 1〜2 完結 |
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リィ捨て身の攻撃でルウの暴走は抑えられた。セントラル宙域の壊滅は免れたのだ。しかし脱出を急ぐ一行の前にふたたび「悪しきもの」が立ち塞がり、執拗にルウに迫るのだった!
『天使の舞闘会』で語られなかった脱出劇を描く『嵐の後』。さらにダンの息子ジェムが、“母親の”ルウを探しに行くと言い出して大騒動になる『宇宙一不幸な男』の2編を収録した外伝。(1巻、表紙裏の紹介文より)
外伝と言うか・・ほとんど続編です。
ですが、この調子でずっと続いてくれるのなら、それはそれで嬉しいので、個人的に何の問題ありません。(笑)
詳しい内容はあまり書かないほうが良いと思うので省きますが、2巻目のリィの姿は、綺麗ではあるけどすごく怖くて、でも最後は美しいです。
作者いわく、2巻目のイラストのリィの姿は、”まさに美貌の怪獣”だそうです。(笑)
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クラッシュ・プレイズ 嘆きのサイレン |
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ケリーたちがこの辺境の惑星に赴いたのはなぜか?
ここに、何か隠されているのか?ダイアナの変調の訳は?
期待の新シリーズ―――いよいよ開幕!(表紙裏の紹介より)
一応新シリーズと言うことなのですが、はっきり言って「暁の天使たち 外伝」からの続編です。この巻から初めて購入するのは、ちょっとお薦め出来ません。前作と同じく、内容に一部戸惑うことがありそうだからです。
逆に、これまでのシリーズを読んで来たなら、待ちに待った新シリーズでしょう。 今回は、パラスアテナの感応頭脳、ダイアナが暴走しまくりです。
え?いや、、元からまともな感応頭脳では無いのは知っていますが・・・とにかく読んでもらえるとわかります。(笑) そうそう、あと、電車の中で読むのは、やめといたほうがいいです。いきなり吹き出たりしても責任持てません。(笑)
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