交通事故のときの健康保険の使い方


交通事故でケガをしたときも、健康保険が使えます。ただ、普通の病気のように病院に健康保険証を出すだけではなく、社会保険事務所に所定の届出が必要になります。
その届出を出さないと、後からいろいろ面倒なことになる場合がありましので、早めに届出を出すことをおすすめします。




<第三者行為と健康保険> <届出義務> <損害賠償請求権> <示談その他>

交通事故など他人(第三者)の行為によりケガや病気になった場合でも、健康保険を使うことができますが、社会保険事務所への届出が必要になります。
第三者(加害者)は人に損害を与えた場合には、その治療費を負担する義務があり、被害者は加害者に対し損害賠償を請求する権利があります。


被害者が第三者から受けたケガ、病気について健康保険を使い治療を受けた場合には、社会保険事務所はその費用を第三者(加害者)に請求することになるのです。



<第三者行為と健康保険>
交通事故のように、第三者の行為が原因でケガや病気になったときでも、健康保険で診療を受けることが出来ます。
そのケガや病気が原因で、仕事ができなくなり給料をもらえない場合は「傷病手当金」を、死亡の場合は「埋葬料」支給を受けることができます。


ただし、健康保険を使うことは義務ではありません。自賠責保険から給付を受けたり、加害者に治療費を全額負担してもらっても良いのです。



健康保険を使うかどうかは、そのときの状況で判断することになります。


<届出義務>

第三者行為が原因で健康保険を使う場合には、「第三者の行為による傷病届」を社会保険事務所に提出しなければなりません。


届出に必要とされる添付書類はつぎのとおりです。
なお、事故の内容や社会保険事務所によっては多少異なる場合がありますので、事前に確認をしてください。

1 交通事故証明書(自動車安全運転センター発行の原本)
2 自賠責保険証明書(加害者の車)の写し
3 示談が成立しているときは、その示談書の写し
4 事故発生状況報告書
5 念書(被害者用・加害者用)
6 その他参考となる書類

交通事故の場合は16、それ以外は36の書類を添付することになっています。
なお、
45の用紙は届書と一緒になっています。
添付書類各社会保険事務所で多少ことなる場合があり得ますので、提出する場合は確認が必要です。


   
<損害賠償請求権>

第三者から被害を受けた場合は、社会保険事務所に届出が必要です。
他人の行為でケガをし、病院で治療を受けた場合に健康保険を使って治療を受ける人が多いのではないでしょうか。
その場合の治療費は、3割を自分で負担し後の7割は健康保険でカバーされます。

しかし、その原因が他の人(加害者)に責任がある場合は、加害者に対し、損害を請求することができます。


本来、病院で治療した費用は自分に落ち度がない限り全額(一部落ち度がある場合はその分だけ相殺)を加害者が負担すべきでものであり、その部分を社会保険事務所が支払ったことになるわけです。
社会保険事務所としては、本当は加害者が負担すべきものを、代わりに支払ったわけですから、その分を被害者の代わりに加害者に対して請求することになるのです。


健康保険では、事故が第三者(加害者)により生じたとき、健康保険が被害者に対し保険給付をしたときは、その保険給付のした分について被害者が加害者に対して持っている損害賠償請求権を社会保険事務所が代位取得します。
理由は、第三者(加害者)の責任で生じた事故に対して、社会保険事務所が治療費を支払えば、被害者にとっては実際には加害者から受けた損害を社会保険事務所によって補てんされたことになるわけです。
ということは、被害者は社会保険事務所が支払った分においては、加害者から損害賠償を受ける必要がなくなるわけです。
被害者がもしその分を加害者から損害賠償を受ければ、二重に損害賠償を受けたことになるわけで、その場合には、社会保険事務所から被害者に対して請求することになるのです。



損害賠償の対象となる保険給付の種類は、療養の給付(治療費等)、傷病手当金、埋葬料などがありますが、保険給付と関係ないものや差額ベット代のようなものは対象外です。


 
<示談その他>

示談
健康保険を使って治療を受け、その間に加害者から賠償金を受け取って示談が成立したような場合は、その後の治療は健康保険を使えなくなり、後の治療費などは全額被害者が自分で全額負担しなければならないことになります

示談をする場合には、注意が必要です。


業務上
業務上や通勤途上の交通事故によるケガ・病気は労災保険が適用になりますので、健康保険は使うことができませんので注意してください。



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