| 原則として労使の判断に委ねられることになりますが、内容は具体的にかつ客観的に基準を定める必要があります。 |
| 実際には、労働者代表と事業主間で十分な協議のうえ、企業の実情に応じた内容で定めることになります。 |
| 本来継続雇用制度は希望者全員を対象にするものとなっていますが、会社によって必要となる能力や経験等が様々であること、経営環境などを踏まえ、各会社の実情に応じ労使の工夫によって決定することになります。 |
| 基準は、労使間の十分な話合いにより会社にふさわしい基準を労使納得の上で労使協定により策定するという制度になっていますが、法律の趣旨から見れば、各労働者の意欲、体力、技能、知識、経験等を基準とするなど、具体的かつ客観的であることが必要としています。 |
| 具体性について |
| 具体的とは、意欲、能力等をできる限り具体的に測るものであることであり、労働者が自ら基準に適合しているかどうかをある程度予見することが出来なければならず、その基準に到達していない者に対して能力開発などを促すことができるような具体性が必要とされています。 |
| 客観性について |
| 客観性とは、会社や上司の主観的な選択ではなく、継続雇用制殿対象基準に該当するかどうかを労働者自身が客観的に判断でき、該当の有無について紛争を招くことのないよう配慮されたものとされています。 |
| 基準として認められない例 |
| 「○○歳以下の者に限る」、「男性(女性)に限る」、「会社が必要と認めた者に限る」、「上司の推薦がある者に限る」などの基準や、該当する者がいない基準など、高年齢雇用安定法の趣旨およびその他の法律、公序良俗に反するような基準は認められません |
| 対象者の基準をもうけ、対象者を限定できるのは、あくまでも継続雇用制度を導入する場合であり、定年の引き上げや定年の定めを廃止する場合には対象者を限定することはできません。 |
| 継続雇用の雇用形態および労働条件については、定年前と同じくする必要はありませんので、労働者の希望を取り入れることは要件とはなっていません。 |
| 定年後の労働条件を正社員から嘱託社員、短時間労働者(パート)へ切る替えることも可能です。 |
| しかし、業務の内容が同じなのに、賃金を低下させるような、対象者のやる気を低下させるようなシステムでは会社にとってマイナスになってもプラスになることはありません。 |
| 雇用形態についは、会社それぞれがその実情に適したものにする必要があります。 |
| 継続雇用制度・定年延長の導入に伴う、労働条件の不利益変更 |
| 継続雇用制度や定年延長を導入する際に、前の労働条件(賃金の減額、正社員からパートへ変更等)を低下させることは可能ですが、労働条件を既存のものよりも不利益なもに変更する場合、その変更に合理性があるか否かによって、その有効性が判断されます。 |
| よって、合理性のある不利益変更ならば、対象となる社員の労働条件を正社員から嘱託社員、短時間労働者(パート)へ切る替えることも可能です。 |
| 最高裁判例 |
| 原則として、新たな就業規則の作成または変更によって、既得の権利を奪い、労働者に不利益な労働条件を一方的に課することは許されないが、労働条件の集合的な処理、特にその画一的な決定を建前とする就業規則の性質からいって、就業規則が合理的なものであるかぎり、個々の労働者において、これに同意しないことを理由として、その適用を拒否することは許されない。 |
| 注意 |
| 労働条件の不利益変更は事前に労働者に通告する必要があります。 |
| 不利益変更自体は、労働基準法に規定されていません。しかし、賃金の減額について一賃金支払期間の途中で通告した場合には労基法第24条に抵触する可能性がありますので注意が必要です。 |
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