在職中の手続(従業員に異動等があったときの手続)
政府管掌社会保険(健康保険・厚生年金保険)

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従業員在職中における主な届出書類の概要(健康保険・厚生年金保険編)
(従業員に異動や変動があった場合)

健康保険・厚生年金保険(政府管掌)
1 健康保険被扶養者(異動)届
2 健康保険・厚生年金保険被保険者住所変更届
3 介護保険適用除外等該当・非該当届
4 健康保険被保険者証再交付申請書
5 健康保険・厚生年金保険被保険者氏名変更(訂正)届
6 健康保険・厚生年金保険被保険者生年月日訂正届(処理票)
7 健康保険・厚生年金保険育児休業取得者申出書(新規・延長)
8 健康保険・厚生年金保険育児休業取得者終了届
9 健康保険・厚生年金保険育児休業等取得者終了時報酬月額変更届
10 厚生年金保険養育期間標準月額特例申出書
11 国民年金第3号被保険者 資格取得等届
12 厚生年金保険 高齢任意加入被保険者(船員以外)資格取得申出・申請書
13 厚生年金保険 70歳以上被用者該当・不該当届
14 厚生年金保険 70歳以上被用者算定基礎・月額変更・賞与支払届
15 厚生年金保険 70歳以上被用者育児休業等終了時報酬月額相当額変更届
16 健康保険・厚生年金保険被保険者報酬月額変更届

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A
社会保険(健康保険・厚生年金保険)
健康保険被扶養者(異動)届
採用時の手続きを参照してください。→「採用時の手続き

厚生年金保険被保険者住所変更届
年金制度の一元化に伴い、基礎年金番号が付与されています。基礎年金番号により年金に関する手続きに不備が発生しないように国が管理しているため、被保険者が住所変更をした場合にはその都度、届出をすることになっています。

書式は2枚セットで、1枚目は被保険者用、2枚目は被扶養配偶者(第3号被保険者)用となっています。
被扶養配偶者がいないときは、1枚目のみ提出することになります。

介護保険適用除外等該当・非該当届
介護保険の適用除外者に該当したときに、介護保険の適用の除外を受けるために届出るものです。

介護保険は、原則として日本国内の住所地市町村の住民基本台帳上の住所を有する40歳以上の人が対象となりますが、次の人は介護保険の適用除外者になります。
※外国人についても住民基本台帳法が適用され、3か月を超えて在留し住所を有していれば有資格者となります。(3か月の在留期間でも、3カ月を超えて滞在すると認められれば被保険者として扱うことができることになっています。)
@海外に居住していて国内に住所を有さない人、海外勤務者で国内に住所を有さない人
介護保険の被保険者の資格要件を満たす人であっても、次の施設入所者・入院患者は当分の間適用除外となっています。
@障害者総合支援法・身体障害者福祉法・知的障害者福祉法に規程する指定障害者支援施設
A児童福祉法に規定する重症心身障害児施設
B児童福祉法に規定する肢体不自由児施設支援を行う医療機関
C独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園法の規定によって同法人が設置す施設
Dハンセン病療養所
E生活保護法に規定する救護施設
F労働者災害補償保険法に規定する被災労働者の受ける支援の援護を図るために必要な事業に係わる施設

添付書類
国外居住の場合→住民票除票
施設入所の場合→入所・入院証明書
外国人の場合 →外国人登録証明の写し、および雇用契約書

介護保険の第1号被保険者(65歳以上の人)や第2号被保険者(40歳以上65歳未満で医療保険加入者)が適用除外者に該当した場合には、その都度届出が必要です。


健康保険被保険者証再交付申請書
健康保険被保険者証を紛失・滅失、き損した場合に再交付を受けるために提出する申請書です。
健康保険被保険者証は悪用される可能性がありますので、紛失した場合には警察に届けることも必要です。

添付書類
盗難や屋外で紛失したときは、警察署への届出日時、届出番号等、また念書などの添付を求められる場合がありますので事前に確認することが必要です。
き損のときは、その保険証


健康保険・厚生年金保険被保険者氏名変更(訂正)届
婚姻や離婚、養子縁組などで氏名が変更したときや誤って届け出たものを訂正する場合の届出書です。
健康保険の被扶養者の氏名に変更があったときは、「被扶養者(異動)届」に変更前と後の氏名を記入して手続きをします。

添付書類
健康保険被保険者証


健康保険・厚生年金保険被保険者生年月日訂正届(処理票)
間違って生年月日を届けた場合に訂正をする届出です。
年齢の到達日は、法律上誕生日の前日となりますので、間違って届けた場合には年金制度の適用が違ってくることがあるので生年月日の届出は重要になります。

添付書類
健康保険証、年金手帳・基礎年金番号通知書
場合によっては、住民票などの提出を求められることもあります。


健康保険・厚生年金保険育児休業取得者申出書(新規・延長)
育児休業を取得した場合は、健康保険料および厚生年金保険料(本人負担分および事業主負担分)が免除されます。
なお、産前産後休暇の場合には保険料の免除はありません。

免除期間
育児休業の取得日の属する月から育児休業が終了する日の翌日の属する月の前月まで
免除期間内に賞与などが支払われた場合にはその賞与等に係わる保険料も免除対象となり、介護保険の第2被保険者が介護休業を取得すれば介護保険料も免除となります。
※介護休業に対しては、保険料の免除はありません。

手続きの概要
手続きを行うのは、事業主です。
養育のため休業する期間は
1年に達するまでの場合→誕生日の前日を記入(この場合の免除期間は誕生日の前月分まで)
子が1歳に達するまでの予定を1歳6カ月まで延長する場合
1歳に達するまでの期間として1度申出書を提出し、1歳に達した後に延長の申し出を行うことになります。
育児休業の予定が最初から3歳に達するまでの場合
1歳に達するまでの期間として申出をし、1歳に達した時点で再度3歳に達するまでの延長申出を行います。


健康保険・厚生年金保険育児休業取得者終了届
育児休業の取得申出を行った人が当初の予定より早く育児休業を終了する場合には提出します。
当初の予定のどおりに育児休業が終わったときには提出する必要はありません。

育児休業がその期間中に終了する場合とは
次の子の産前休暇の開始、対象となる子の死亡、離縁、養子縁組の取り消し、子と別居、育児休業者の負傷などにより養育ができない状態になったことなどがあります。
手続きを行うのは、事業主です。


健康保険・厚生年金保険育児休業等取得者終了時報酬月額変更届
育児休業を取得した被保険者が職場に復帰したとき、賃金が下がるケースがありますが、その場合に通常の月額変更手続きを経ずに標準報酬月額を変更することができます。(1等級の差でも改定は可能)

育児休業等終了後の改訂の要件
@育児休業等終了者であること
A職場復帰したとき3歳未満の子を養育していること
B被保険者本人が申し出ること
標準報酬月額は、育児休業終了日の翌日の属する月以後の3か月間の給与の平均を基に、育児休業等終了後の標準報酬月額が改定されることになります。
(3か月間に給与支払の基礎日数が17日に満たない月があるときは、その月の給与を除いて計算)
改定後の標準報酬月額は、改定月が1月から6月までの場合は、その年の8月まで、改定月が7月から12月までの場合は、翌年の8月までの標準報酬月額となり、また、7月から9月に改定される場合は、その年の算定基礎届の対象とはなりません。

参考
健康保険・厚生年金保険育児休業等取得者終了時報酬月額変更届を提出した場合、健康保険給付は改定後の標準報酬月額で計算されますが、厚生年金保険の給付額は、特例申出書を提出することににより補填されることになっています。


10 厚生年金保険養育期間標準月額特例申出書
3歳未満の子を養育する被保険者の標準報酬月額が子の養育を開始した日の属する月の前月の標準報酬月額より低下した場合、申し出をすることにより子の養育を開始した日の属する月の前月の標準報酬月額とみなす制度です。
子の養育を開始した日の前月に被保険者でなかった人は、その前月以前1年以内の厚生年金保険の被保険者であった直近の月の標準報酬月額との比較することになりますが、その前月以前1年以内に厚生年金の被保険者でなかった人に対しては特例措置はありません。
また、標準報酬月額の低下の原因が育児ではなくても、3歳未満の子を養育または養育していた被保険者、または被保険者であった人であれば、この特例措置の対象となります。

特例措置の申出時期
・3歳未満の子の養育を開始した日
・3歳未満の子の養育する者が新たに被保険者資格を取得した日
・保険免除を受けていた育児休業期間が終了した日に翌日が属する月の初日
・特例措置を受ける対象の子以外の子について特例措置を受ける期間の最後の月の翌月の初日

特例措置の対象から外れる場合
特例措置の対象期間→子が3歳に達したときまで
特例措置の対象でなくなる場合
・厚生年金保険の被保険者でなくなったとき
・他の子についてこの特例措置をうけることになったとき
・子が死亡したときなどで養育しなくなったとき
・育児休業の保険料免除措置を受けることになったとき

手続きの概要
手続きを行うのは、事業主または被保険者であった者
申し出が遅れた場合、さかのぼって特例措置を受けられるのは申出を行った月の前月までの2年間分に限られる
添付書類
@子の戸籍抄本
A被保険者と子の住民票の写し
なお、子が3歳に達したときの届出は必要ない。


11 国民年金第3号被保険者 資格取得等届
採用時の手続きを参照してください。→「採用時の手続き


12 厚生年金保険 高齢任意加入被保険者(船員以外)資格取得申出・申請書
厚生年金保険については、70歳未満の人を対象としていますので、70歳になると強制被保険者には該当しなくなります。
しかし、70歳になっても老齢や退職を事由とする年金給付の受給権がない人がいます。そのような人のためが受給権を得るために任意に加入する申出・申請書です。
高齢任意加入被保険者に関する2つの態様
適用事業所に使用される場合
・事業所を管轄する年金事務所へ加入申出を行う
・保険料は全額本人は負担
 ただし、事業主の負担の同意ある場合は、保険料は折半、納付義務は事業主
非適用事業所に使用さめる場合
・事業主の同意を得ること
・年金事務所長の許可が必要
・保険料は折半、納付義務は事業主

手続きの概要
提出先→事業所を管轄する年金事務所
添付書類
@年金手帳
A戸籍抄本または住民票
B合算対象期間を受給権資格期間算定対象とする場合は、その期間を証明する書類
C共済組合期間がある場合は、年金加入期間確認通知書


13 厚生年金保険 70歳以上被用者該当・不該当届
厚生年金保険については、70歳未満の人を対象としていますので、70歳になると強制被保険者には該当しなくなりますが、70歳以上の一定の収入がある被用者に対して報酬と老齢厚生年金額とで支給調整が行われます。
(対象となる人は、昭和12年4月2日以降に生まれた人)
(70歳以上の被用者とは、適用事業所で働いている人で、過去に厚生年金保険の加入期間があり、勤務日数と勤務時間がそれぞれ一般従業員のおおむね4分の3以上の人)

手続きの概要
@厚生年金保険の被保険者だった人が70歳になり、そのまま勤務する場合
A70歳以降に新たに厚生年金保険の被保険者になるような勤務形態で働くことになった場合
該当する人が退職した場合は、不該当届を提出することになります。


14 厚生年金保険 70歳以上被用者算定基礎・月額変更・賞与支払届
70歳以上の一定の収入がある被用者に対して報酬と老齢厚生年金額とで支給調整するために必要な届出であり、被保険者であったときと同じく、「算定基礎届、報酬月額変更届、および賞与支払い届」が必要になります。
算定基礎届は、7月10日まで、報酬月額変更届は、すみやかに、賞与支払届は5日以内に行うこととなります。


15 厚生年金保険 70歳以上被用者育児休業等終了時報酬月額相当額変更届
被用者である70歳以上の人が養子縁組などで育児休業を取得し、育児休業終了日において3歳未満の子を養育していて報酬が低下した場合、健康保険の育児休業終了時報酬月額変更届を提出する可能性があり、その場合に使用する届出書です。
この場合、標準報酬月額が変更になっても年金額に変更はありませんが、総報酬月額相当額が変わりますので、結果として年金の支給額が変更されることもあります。
また、70歳以上の被用者が育児休業等終了時報酬月額相当額変更届を提出したとしても70歳以降の被保険者期間はないので、老齢厚生年金の額を再計算されることはありませんので、一般の人のように「養育期間標準報酬月額特例申出」の手続きを行う必要はありません。


16 健康保険・厚生年金保険被保険者報酬月額変更届
昇給や降給などにより報酬月額(賃金)に大幅な変動があった場合に実情に合った標準報酬月額に変更するための届です。
報酬月額は、通勤手当等を含めた報酬に加え、事業所が提供する宿舎費や食事代等の現物給与の額も含めて決定されます。
(現物給与価額についてはこちらを参照、年金機構のページが開きます。全国現物給与価額一覧表 現物給与価額の取扱変更(平成25年4月〜)
また、毎年9月に、4月から6月の報酬月額を基に、標準報酬月額の改定が行われます。(これを定時決定といいます)
なお、定時決定の算定月以後に報酬月額に大幅な変動(標準報酬月額の2等級以上)があった場合には、標準報酬月額の改定が行われます(これを随時改定といいます)

随時改定の要件
随時改定は次の要件をすべてに当てはまらなければなりません。
@昇給・昇格または降給・降格などで固定的賃金に変動があること
  固定的賃金→毎月支給される支給額や支給率が稼働実績に関係なく固定されている賃金
          (役職手当、資格手当、通勤手当など)
  固定的賃金の変動の例
    ・時給から月給制への変更などの給与体系の変更
    ・昇給、昇格、降給、降格
    ・各種手当の増額・減額など
    ・日給や歩合給、時間給の変更など
    ・時間外割増率の変更
    ・新たに支給される固定的手当の支給
A固定的賃金の変動があった月以後引続く3か月に受けた賃金の平均月額に基づく標準報酬等級と現在の標準報酬等級との間に2等級以上の差が生じたとこ
B該当した3か月とも賃金支払基礎日数が17日以上あること

手続き概要
上記の要件に該当した場合に、固定的賃金の変動があった月から連続3か月の報酬月額を届出書に記入し速やかに所轄年金事務所へ提出することになります。
役員の場合で報酬が下がるときには、報酬の改定を決議した取締役会または株主総会の議事録や賃金台帳などの写しを求められますので予め確認することをお勧めします。

注意事項
@報酬支払基礎日数
固定的賃金の変動月から連続3か月の支払基礎日数が1か月でも17日未満の月があった場合には、随時改定は必要ありません。(パートタイマーも同様)
A3か月の賃金の平均を計算するときは、非固定的賃金(残業手当や夜勤手当)も含めた総額で計算します。
B固定的賃金が下がったときは2等級以上下がったとき、固定的賃金が上がったときは2等級以上上がったときが随時改定の対象となります。

※ただし、次の場合は、随時改定の対象とはなりません。
a 固定的賃金は上がったが、残業手当等の非固定的賃金が減ったため、変動後の引き続いた3か月分の報酬の平均額による標準報酬月額が従前より下がり、2等級以上の差が生じた場合
b 固定的賃金は下がったが、非固定的賃金が増加したため、変動後の引き続いた3か月分の報酬の平均額による標準報酬月額が従前より上がり、2等級以上の差が生じた場合
C随時改定が行われた場合の標準報酬月額の改定月は、固定的賃金の変動月より数えて4か月目の月からです。
  例→4月に固定的賃金の変動があれば7月が改定月
※保険料の控除は、固定的賃金の変動月から5カ月目に支給される給与からとなります。
D標準報酬等級には上限と下限がありますので、上限等級の人はどんなに報酬が上がっても、下限等級の人はどんなに賃金が下がっても2等級以上の差は生じませんが、標準報酬月額等級表の上限又は下限にわたる等級変更の場合は、2等級以上の差がなくても随時改定の対象となります。(下記の表を参照)

健康保険の場合(平成25年4月現在)(年金機構HPより転載)
ケース 従前の標準報酬月額 報酬の平均月額 改定後の標準報酬月額
昇給の場合 46等級・1,150千円 1,245千円以上 47等級・1,210千円
1等級・58千円で
報酬月額53千円未満
63千円以上 2等級・68千円
降給の場合 47等級・1,210千円で
報酬月額1,245千円以上
1,175千円未満 46等級・1,150千円
2等級・68千円 53千円未満 1等級・58千円

厚生年金の場合(平成25年4月現在)(年金機構HPより転載)
ケース 従前の標準報酬月額 報酬の平均月額 改定後の標準報酬月額
昇給の場合 29等級・590千円 635千円以上 30等級・620千円
1等級・98千円で
報酬月額93千円未満
101千円以上 2等級・104千円
降給の場合 30等級・620千円で
報酬月額635千円以上
605千円未満 29等級・590千円
2等級・104千円 93千円未満 1等級・98千円

※決定された標準報酬月額は、6月以前に改定された場合、再び随時改定等がない限り、当年の8月までの各月に適用されます。また、7月以降に改定された場合は、翌年の8月までの各月に適用されます。
E休職による休職給を受けた場合は、固定的賃金の変動がある場合には該当しないため、随時改定の対象とはなりません。
F一時帰休(レイオフ)のため、継続して3か月を超えて通常の報酬よりも低額の休業手当等が支払われた場合は、固定的賃金の変動とみなし、随時改定の対象となります。
また、一時帰休が解消され、継続して3か月を超えて通常の報酬が支払われるようになった場合も随時改定の対象となります。