解雇のルール
 
解雇のルール




解雇権の濫用
「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められなけれい場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする」とされています。

これは、労働基準法第18条の2に規定されているもので、解雇に関するトラブルが増えていることや、解雇が労働者に与える影響の重大性にかんがみ、解雇トラブルとその解決を目的として最高裁判所の判決で確立している「解雇権濫用法理」を明文化したものです。

解雇された場合の理由等に紛争があったときの「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合」の内容については、各事案ごとに裁判所で判断されることになります。
よって、解雇の理由については、労働基準監督署への申告の対象とはなりません。ただし、「個別労働関係紛争の解決に関する法律」(個別労働紛争解決制度)に基づき、労働局等における紛争調整委員会によるあっせん制度を利用することができます。




解雇事実の立証責任
解雇について裁判上で争われるときにその事実を主張・立証する責任は使用者側にあります。

これは、解雇に合理性や社会通念上の相当性があることの事実を使用者側が立証しなければ、その解雇が無効となるという結論に傾くということです。


整理解雇(リストラ)の要件
整理解雇については、つぎの四要件が必要とされています。

@ 「人員整理の必要性が存すること」
会社が人員整理をしなければならないほどのやむを得ない理由があること
A 「使用者が解雇回避のための努力をしたこと」
労働者の配置転換、出向、希望退職者の募集などを行ってもなお人員整理の方法しかないこと
B 「被解雇者の選定が合理的であること」
被解雇者を選ぶ場合、長期にわたる欠勤者、能力の劣る者、協調性のない者など会社の再建や維持に貢献することが望めない者や解雇しても生活に支障が少ない者など、選定に合理性があり、かつ、適正に行われていること
C 「解雇の手続きが妥当であること」
労働組合がある場合にはその組合、組合がない場合には労働者に整理解雇について、事前に十分説明し理解と協力を求めるなどの対応をしていること


法令上の解雇できない場合(一例)
@ 労働基準法第3条
労働者の国籍、信条、社会的身分を理由となる解雇
A 労働基準法第19条第1項
労働者が業務上の傷病にかかり、療養のために休業する期間およびその後の30日間
B 労働基準法第19条第1項
産前産後の女性労働者が労働基準法第65条に規定する休業期間(産前6週間(多胎妊娠の場合は14週間)、産後8週間)およびその後30日間
C 労働基準法第104条第2項
労働者が事業場が法令に違反している事実を労働基準監督署に申告したことを理由とする解雇
D 労働組合法第7条
労働組合員であることを理由とする解雇
E 育児・介護休業法第10、16条
労働者が育児・介護休業の申し出をしたこと、または育児・介護休業をしたことを理由とする解雇
F 雇用均等法第8条第3項
女性労働者が婚姻・妊娠・出産・産前産後の休業をしたことを理由とする解雇
G 個別紛争解決法第4条
労働者が、都道府県労働局長に対し、個別的労働紛争について援助を求めたことを理由とする解雇




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