労働時間Q&A



Q1 管理監督者は、労働時間の適用がないと聞いているが、管理監督者については、所定労働時間を定めなくてもよいか?


管理監督者であったとしても所定労働時間の定めは必要です。
労働基準法第41条で管理監督者は労働時間等の規定の適用をしない旨を規定しているのは、法定労働時間の1日8時間を超えて労働させてもよいとするだけであり、所定労働時間を定めなくてもよいとまで規定しているわけではありません。
就業規則の絶対記載事項である「始業時間および終業時間、休憩時間」は、当然管理監督者にも適用するものです。
ただ、通常の労働者と違うところは、1日8時間を超えて所定労働時間を定めても違法ではないということであり、所定労働時間の定めが必要であることは通常の労働者と同じであるということになります。


Q2 地域貢献の考えから、毎週月曜日の始業前に会社周辺の清掃を行っているが、この清掃時間は労働時間としてカウントしなければならないか?


労働時間か否かは、使用者の指揮命令下にあるかどうかで判断されます。また、指揮命令の下におかれている時間であれば、現実に労働していなくてもその時間は労働時間であると考えられます。
指揮命令の下にあるかどうかの判断は、実際に口頭等で言われなくても、作業の準備や掃除、後始末など黙示的なものであっても労働時間とされます。
よって、ご質問の清掃活動が強制でおこなわれているのであれば、労働時間と考えられますし、
自由参加であるとしても、その清掃活動に参加しないと賃金カットなど労働者にとって不利益な取り扱いがされるのなど、実質的に参加を強制していると認められるときには、労働時間と考えられます。
参考行政解釈
「労働者が使用者の実施する教育に参加することについて、就業規則上の制裁等の不利益扱いによる出席の強制が無く、自由参加のものであれば時間外労働にならない。」とされています。


Q3 業務の都合で従業員を地方に出張させなければならなくなり、休日である日曜日に出発させた。当社では、日曜日を法定休日と位置づけているが、その日は休日労働として扱わなければならないか?


通達では、「出張中の休日はその日に旅行する等の場合であっても、旅行中における物品の監視等別段の指示がある場合の外は休日労働として取扱わなくても差支えない」とされています。
休日に出発して出張先まで旅行するときに、その旅行が商品等の物品の運搬や看守等を目的としたり、監視等をするよう特別に指示されている場合には休日労働となりますが、単に必要書類等を持って移動するのであれば休日労働とはならないと考えられます。


Q4 1ヶ月単位の変形労働時間制を採用する場合、各日および各週の労働時間を具体的に定めなければならいか?
例えば、「1ヶ月を平均して1週間あたりの労働時間を40時間以内とする」と定めただけでは足りないか?


各日および各週の労働時間を具体的に定めなければなりません。
労働時間を具体的に定めないとすれば、ある特定の日または特定の週の就労しなければならない時間が不明確となり、それらの日または週にいくら労働しても割増賃金が支払われないことにもなりかねません。
1ヶ月単位の変形労働時間制は、通算して1ヶ月の労働時間が40時間以内になっていれば良いというものではなく、また、事業主が恣意的に労働時間を決めることを認めたものもありません。
よって、1ヶ月単位の変形労働時間制を採用する場合には、各日および各週の労働時間については、就業規則その他これに準ずるものに具体的に規定しなければなりません。


Q5 従業員ごとに違ったパターンの1ヶ月単位の変形労働時間制を採用することは可能か?


可能です。
1ヶ月単位の変形労働時間制は、個々の従業員、班、職場等ごとに採用することができますが、就業規則等にそれぞれのバターンごとに各日、各週の労働時間を具体的に定める必要があります。


Q6 派遣労働者に時間外労働を行わせる場合に必要な36協定の締結・届出義務は、当社(派遣先)または人材派遣会社(派遣元)のどちらにあるのか?


派遣労働者についての36協定の締結・届出はは、派遣元が行わなければなりません。
派遣元が36協定を締結して、所轄の労働基準監督署に届出たときに派遣先はその協定で定めている限度内で派遣労働者に時間外・休日労働を命ずることができます。
派遣先の36協定は、派遣労働者には効力がありませんので、派遣元の36協定がなければ法定労働時間を超え、又は、法定休日に労働させることはできません。