日本雁を保護する会(JAWGP

2004/2005 シーズン ハクガン飛来概況

少なくとも次の11個体(成鳥10羽、幼鳥1羽)のハクガンが日本国内で越冬したと考えられます。

1)    秋季に十勝川下流域を通過し、日本海側の朝日池でオオヒシクイ、マガンと共に越冬した成鳥8羽・幼鳥1羽からなる9個体の一群。

この群れは、越冬中の朝日池周辺での行動でも、成鳥3羽が別行動をとることが観察されていましたが、春季に八郎潟を9羽で通過した後、北海道では2群に分かれ、6羽(成鳥5幼鳥1)は十勝川下流域を、3羽(成鳥3)は道央部・サロベツを経由して北上していきました。

2)    マガンの群れとともに伊豆沼で越冬した成鳥1羽。

3)    オオヒシクイ、マガンの群れとともに福島潟で越冬した成鳥1羽。

観察時期から、サロベツを9月に通過した個体が伊豆沼に、10月に通過した個体が福島潟に向かったと思われます。

越冬総羽数11羽は、昨シーズンの12羽には及ばないものの、近年の増加傾向は維持されているとみられます。しかしながら、昨シーズンの幼鳥の飛来数が1羽と少なかったことは気になります。