日本雁を保護する会(JAWGP

2008/2009 シーズン ハクガン飛来概況

国内に飛来したハクガンは、少なくとも28羽(成鳥27羽、幼鳥1羽)と考えられます。

この数は、これまでの最大数の記録を更新した、昨年07/08冬季の27羽を超える新記録です。

なお、観察されたハクガンはすべて白色型(white phase)でした。28羽の内容は次の通りです。

1)    シーズンはじめの10月に、オオヒシクイ、マガンと共に十勝川下流域に飛来し、11月から2月にかけて日本海側の八郎潟、小友沼、朝日池で越冬した成鳥23羽、幼鳥1羽からなる24羽の群れ。

今季は、越冬中に群れから脱落する個体はなく、春季にも24羽で十勝川下流域を経由して北上して行きました。この群れは、越冬中の移動が頻繁で、八郎潟と朝日池の間を、少なくとも三度は往復しています。

2)    10月初旬から1月下旬まで宮城県の伊豆沼、蕪栗沼、化女沼周辺で、マガンと共に越冬した成鳥3羽。

3羽で行動を共にすることが多かったですが、2羽と1羽で別行動をとることもありました。春季には、3羽で青森県(中泊町)、北海道(平取町)を北上していきました。

3)    1112日に島根県出雲平野飛来し、312日までマガンの群れの中で越冬した成鳥1羽。

本個体は、斐伊川河口周辺の田んぼで毎日観察され、終認日には、日本海に向かって島根半島を超えて飛び去って行くようすが観察されました。

なお、本記録は、島根県でのハクガンの初めての観察例のようです。

* 14日に新潟県佐潟でハクチョウの群れの中で観察された1羽は、上とは別個体の可能性が強いのですが、上記のいずれかと同一の可能性も否定できないので未確認とします。