日本雁を保護する会(JAWGP

2010/2011 シーズン ハクガン飛来概況

国内に飛来したハクガンは、少なくとも46羽と考えられます。この数は、これまでの最大数の記録を更新した昨年09/10冬季の52羽に次ぐ2番目の記録です。

なお、観察されたハクガンはすべて白色型(white phase)でした。

46羽について成幼の記録があるものを集計すると、成鳥35羽、幼鳥5羽、不明6羽となります。46羽の内容は次の通りです。

1)    シーズン初めの10月初めから中旬にかけて、オオヒシクイ、マガンと共に十勝川下流域に飛来し、11月から3月初めにかけて日本海側の八郎潟、小友沼、朝日池、佐潟で越冬した成鳥33羽、幼鳥5羽からなる38羽の群れ。

八郎潟で越冬中は、下の 2)の一部の個体と合流していた可能性があります。

春季には、秋季と同じ38羽で十勝川下流域を北上して行きました。

2)    シーズン終わりの412日にサロベツで観察された8羽。この群れの成幼構成、および飛来経路の詳細は不明です。

宮城県伊豆沼、蕪栗沼で越冬し、春季に北海道の道央部を北上していった成鳥2羽は、上の 2) とは別個体の可能性もありますが、2) に含まれる可能性も否定できないので確実な飛来数としては上記の扱いとしました。

なお、この2個体の内の1羽は大型で亜種オオハクガンと思われます。また、もう1羽は頭部が赤褐色に汚れた(stained)個体でした。

37日に秋田県八郎潟で観察された43羽は、1)2) の個体の一部が合流した群れとも考えられますが、昨シーズンの八郎潟で見られたように、日本海を渡る別ルートで飛来した別の群れが合流している可能性もあります。