日本雁を保護する会(JAWGP

2018/2019 シーズン ハクガン飛来概況

国内に飛来し越冬したハクガンの数は、少なくとも461羽(成鳥325羽、幼鳥136羽)になると考えられます。また、この越冬したハクガンとは別の群れ224羽(成幼不明)が、春期(2019/3/23/8)に八郎潟干拓地に飛来したことが確認されましたので、越冬数と合わせた685羽が、昨シーズンの国内への総飛来数となります。

この数は、2017/2018冬期の472羽を超える新記録です。なお、観察されたハクガンは、すべて白色型でした。

越冬した461羽の内容は次の通りです。

1)    北海道日高地方で越冬した5羽(成鳥1 幼鳥4)。

昨シーズン(2017/2018冬期)に続いて、北海道でのハクガン越冬の2例目となる記録です。

2)    八郎潟で越冬した433羽(成鳥315 幼鳥118)。

この群れのほとんどは十勝川下流域を経由して移動しているとみられますが、秋期に十勝川下流域に滞在中に、八郎潟・小友沼に100羽を超える群れが飛来していることから、別ルートで移動する群れも合流していると考えられます。

この群れの一部は、厳冬期の2月初旬に朝日池まで南下したとみられます。

春期に、越冬した群れとは別の212羽が飛来し、八郎潟・小友沼で越冬群と行動を共にしているのが観察されました。また、八郎潟上空を飛行していく別の12羽も観察されています。

3)    伊豆沼、蕪栗沼周辺の宮城県北部で越冬した23羽(成鳥9 幼鳥14)。

この他に、一時的に各地で観察された個体は、上の群れのいずれかと同一の可能性があるので、別個体とはしませんでした。

 20181020日、十勝下流域・浦幌町で、右足に金属足環標識のあるハクガン成鳥2羽が撮影されました。残念ながら、コードは不明で、その後は観察されず、詳細は不明です。