日本雁を保護する会(JAWGP

2021/2022 シーズン ハクガン飛来概況

国内に飛来し越冬したハクガンの数は、少なくとも、12月下旬に記録された1280羽(成鳥1210羽、幼鳥46羽、成幼不明 24羽)と考えられます。

なお、越冬したハクガンにはアオハクガン成鳥 1羽が含まれています。2019/2020シーズン以降、連続して飛来しているアオハクガンと同じ経路で移動しているため、同一個体の可能性が大きいと考えられます。

越冬した1280羽の内容は次の通りです。

1)    長都沼・根志越遊水地などの道央部を経由し日高地方(新ひだか町、浦河町)に移動した24羽(成幼不明)。

2)    十勝川下流域を経由し八郎潟干拓地に移動した1232羽(成鳥1191 幼鳥41)。

この群れに、アオハクガン成鳥1羽が含まれます。

厳しい寒波に見舞われた12月下旬以降、この群れは、296羽を残して大半が他地域へ分散して移動しました(北海道十勝川下流域 31羽、秋田県南部 43羽、宮城県伊豆沼周辺 123羽、新潟県朝日池 524羽など)。

3)    宮城県北部(伊豆沼など)に飛来した24羽(成鳥19 幼鳥5)。

この他に、一時的に各地で観察された個体は、上の群れのいずれかと同一の可能性があるので、別個体とはしませんでした。

20211213日に八郎潟干拓地で、国内では初めて、ハクガン 3羽(成鳥2 幼鳥1)の捕獲に成功しました。成鳥2羽には首環型発信器を、幼鳥1羽には緑色首環標識 T02 を装着し、それぞれからハクガンの国内移動について詳細なデータを得ることができました。