日本雁を保護する会(JAWGP)
2023/2024 シーズン ハクガン飛来概況
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国内に飛来したハクガンの最大羽数は、越冬期前期
(2023年11月14日〜24日)に記録された 2056羽 (成鳥1751羽、幼鳥136羽、成幼不明169羽)でした。この飛来数は、これまでの最大値である2020/2021冬期の2125羽に次ぐ2番目の記録です。 一方、厳冬期 (2024年1月14日〜24日)に、各地で越冬した個体数の合計は 1777羽でした。この越冬数は、これまでの最大値であった昨シーズン2022/2023冬期の1823羽に次ぐ2番目の記録です。 なお、越冬したハクガンにはアオハクガン10羽 (成鳥5羽、幼鳥5羽)が含まれています。成鳥5羽は、腹部が白色の中間型2羽を含みます。 各地への越冬期前期
(2023年11月14日〜24日)の飛来数 2056羽の内訳は次のとおりです。 1) 北海道十勝川下流域 27羽 (成鳥21羽、幼鳥6羽) 2) 北海道根志越遊水地 50羽 (成鳥47羽、幼鳥2羽、成幼不明1羽) 3) 秋田県八郎潟干拓地 1947羽 (成鳥1655羽、幼鳥124羽、成幼不明168羽) 4) 宮城県伊豆沼 32羽 (成鳥28羽、幼鳥4羽) 八郎潟干拓地の群れが分散した厳冬期 (2024年1月14日〜24日)に各地に飛来した個体数は次のとおりです。 A) 北海道日高地方 37羽 (成幼不明37羽) B) 秋田県八郎潟干拓地 721羽 (成幼不明721羽) C) 宮城県伊豆沼 213羽 (成鳥51羽、幼鳥8羽、成幼不明154羽) D) 新潟県福島潟 49羽 (成幼不明49羽) E) 新潟県朝日池 756羽 (成鳥626羽、幼鳥62羽、成幼不明68羽) F) 千葉県夏目の堰 1羽 (成鳥1羽) A) の群れは、越冬期前期の 2)北海道根志越遊水地 の群れが移動したもの、 C)、D)、E)の群れは、3)八郎潟干拓地
の群れの一部が南下したものと見られます。 厳冬期の合計 1777羽は、上記の越冬期前期より約300羽少ない値となっています。これは、約300羽のハクガンが日本を通過している可能性も考えられますが、一方で、今シーズンは積雪が多かったため、分散した全数を正確に把握できていなかった可能性も否定できません。 なお、この他に、一時的に各地で観察された個体は、上の群れのいずれかと同一の可能性があるので、別個体とはしませんでした。 2021年に装着された緑色首環標識 T02、2022年に装着された
T04 は、今シーズンも、十勝川下流域や八郎潟干拓地などで観察されました。 |