珍魚・省エネ・警告・セラミックチップ・シート・南方魚・オキトラギス・サツマカサゴ

特大メバル
０７年３月１６日上関町の戸村保さんが
建網で獲られた巨大メバル.。以下瀬戸内水研の重田
さんよりの報告。
かなりの大物です。精密測定をしたところ，全長は32.2
cm，体重は640gでした。口が開いていたので，閉じて
計測しました。メバルには黒や茶色など体色が異なるも
のがおり，これまで，別種となったり，「メバル」1種とな
ったりしていましたが，近年はどれも「メバル」とされてい
ました。最近，これらメバルの3体色型（赤，黒，茶）は，
生息場所による体色変異ではなく，遺伝的に異なる別
種であることが明らかにされました。本個体は「メバル
茶色型」のようです。最も普通に見られるタイプです。柳
井周辺では体色の真っ黒な「メバル黒色型」もよく見られ
ます。
　「メバル」の最大記録は，和歌山県で採られた全長
34.4cm，体重0.93kgが釣りによる大物記録のようです。

大タコ
田布施漁協の松井さんが建網で獲られた大タコ
４月１０日に出荷されたが、写真を撮るのを忘れ
ていたため、翌日冷凍した物を撮影。セリに出た
時はセリかご一杯に広がっていた。これだけの大
物は初めてだ。
以下瀬戸内水研の重田さんのコメントです。
　マダコの研究をされている愛媛県の水産試験場
の坂口先生におうかがいしました。
1997～2004年の8年間に何千尾かを計測され，その
うち4kg以上のマダコは6尾のみで，最大は5.9kgとの
ことでした。ただ，5kg以上のものはほとんどみられず，
従って，それに近い4.7kgはかなりの大物と言って良い
だろうとのことでした。

特大サヨリ
サンマも顔負け特大サヨリ１９０グラム
４３センチ。

他のサヨリが小さく見えますが、大きな
サヨリです。

上関町の小浜一也さんが４月２８日水揚げ。

世界初？白メバル
柳井市大畠の大橋寿司の社長が、白いメバルがお
るが、見たことはあるかと聞かれたので、メバルでは

見たことも聞いたこともないとお話しした。瀬戸内水
研の重田さんにも聞いてみたが、メバルでは知らな

いと言われた。尋ねると３週間位前に釣ったのだが、
最近になって白いのが混じっているのに気が付かれ

たそうです。長さ１７センチ位。写真は中国新聞柳井
支局　島田　俊之さんが５月１日に大橋寿司で撮影

されたものです。小さい水槽に入れていたため死んだ
そうですが、重田さんが研究用に引き取られました。

瀬戸内海初オキトラギス
上関町の北木澄雄さんが延縄で漁獲されたオキトラギス..。
写真は２尾の内の大きい方で見るのは初めて。

瀬戸内水研の重田さんによると　2個体とも，トラギス科の「オキ
トラギス」でした。全長19.0cm，17.4cmの親魚です。本種は暖海

性の魚種で，水深100m前後のやや深場の岩場のある砂底に生
息するそうです。瀬戸内海では，クラカケトラギス，マトウトラギス，

トラギス，コウライトラギス，ユウダチトラギスの5種の記録がありま
すが，オキトラギスの記録は無く，今回の2標本が瀬戸内海初記録

と考えられます。瀬戸内海の魚類として，記録しておきたいと思いま
す。一般に「とらはぜ」と称されるのはクラカケトラギスで，瀬戸内海

ではよく漁獲されています。また，マトウトラギスも小型底びき網で
時々混獲されます。他のトラギス類は，瀬戸内海では珍しい部類で

す。このうち，コウライトラギスは雌性先熟の性転換をするなど，トラ
ギス科魚類はとても興味深い生態を持っています。なお，本2個体を
解剖したところ，ともに生殖腺はとても小さく，雌雄は不明でした。

世界初
上関町の小浜一也さんが建網で漁獲されたものだが初めて見た。
以下重田さんのコメント

黒い魚；調べてみたところ，カサゴ
（フサカサゴ科）でした。体色異常個体です。体の背部，側部の多
くは真っ黒でしたが，腹部の一部は元のカサゴの模様が残ってい

ました。また，胸鰭軟条も17本で，カサゴの特徴を示しています。大
畠・大橋寿司さんよりご寄贈いただいたアルビノ（白化個体）のメバ

ルもとても珍しいものでしたが，本標本も珍しいものと考えられます。
体色が好対照です。

その後の調べで、世界でも例がないそうです。

特大カマス
田布施町の小松さんが底引きで漁獲された特大カマス。
以下重田さんのコメント
大カマス；調べてみたところ，アカカマス（カマス科）でした。
全長42.2cm，体長35.1cmでした。アカカマスは体長40cmく

らいになるようですが，本個体もかなりの大物です。解剖し
たところ，♀で，卵巣が大きく発達しており，それで，お腹が

膨らんでいました。今が産卵期のようです。

合成写真ではありません
瀬戸内海
田布施町の西原さんが底引き網で漁獲..。
瀬戸内水研の重田です。さて，7/2の，頭部はおこぜ，体幹部はかさ
ごのような魚ですが，サツマカサゴ（フサカサゴ科・オニカサゴ属）でし
た。　これまで（2002年の時点で）日本産オニカサゴ属魚類は7種が知
られていました。2004年に新種の追加など大幅な再検討が行われ，日
本産オニカサゴ属魚類は12種となっています。サツマカサゴは，東イン
ド洋から西太平洋の熱帯・亜熱帯域に，日本では，中部以南の本州
太平洋側の暖海域，亜熱帯域に分布する，南方系の魚種です。サンゴ
礁，浅海の岩礁域周辺の砂底に生息します。瀬戸内海での記録はなく，
今回が初記録となります。背鰭などの棘には毒があり，刺されるととて
も痛むそうです。「棘に猛毒を持つ。」，棘に猛毒があり，刺されると危
険といわれる。」との記述もみられます。無闇に触らない方が良さそうで
す。
　本標本を開腹したところ，♀で，卵巣は成熟して大きく肥大していまし
た。同所で繁殖している可能性があります。

ホタテウミヘビ
柳井市平郡の中村さんが漁獲された。
　瀬戸内水研の重田です。「調べてみたところ，ホタテウミヘビ（ウミヘビ科）
でした。「うみへび」と名前がついていますが，魚類です。もちろん毒はあり

ません。全長88.5cm，♀で，卵黄を蓄積中の卵を持っていました。マアナゴ
の卵が白色なのに対して，ホタテウミヘビの卵は鮮黄色を呈し，とても興味

深いです。本種は，アマモ場などの近くの砂底に，底面に穴を掘り，尾先の
方から穴に入り棲んでいます。それで，尾先が尖りとても硬くなっています。

　以前は瀬戸内海では珍しい魚種とされていましたが，最近，時々見られる
ようになっています。」
その後８月にも水揚げがありました。

いざりうお
「いざりうお」だが差別用語ということで「かえるあんこう」に変
名したと中国新聞柳井支局　島田　俊之さんに教えてもらった。

差別用語と呼ばれる言葉はめくら・ちんば・びっこ等色々あるが、
何故いけないのか理解出来ない。その様になったことに当事者

の責任は全くない。差別する事の方が問題だ。

イトヒキアジ
上関町の小浜一也さんがたたき網で漁獲されたイトヒキアジ。
瀬戸内水研の重田です。さて，10/4の魚ですが，イトヒキアジ

（アジ科）の幼魚です。成魚では全長1mにもなります。幼魚は背
鰭，臀鰭の軟条が糸状に長く伸び，体側に数本の「く」の字の暗

帯があるのが特徴です。成魚では軟条は伸びず，ロウニンアジの
ような体型になります。全世界の熱帯に分布する魚で，そこで産卵

します。幼魚は暖海域にも出現します。
　（温帯域の）瀬戸内海では珍しい熱帯・暖海域の魚です。伊予灘
などで，たまに幼魚が獲れることがあります。

コバンヒメジ
白井田の難波さんが建網で漁獲された。瀬戸内水研の重田です。
さて，12/21（金）の珍しい魚を調べてみたところ，コバンヒメジ（ヒメジ科）
でした。本種は瀬戸内海では珍しい熱帯・暖海域の魚です。サンゴ礁域

の水深の浅い砂泥地などに生息します。全長45cmになります。沖縄では
水産重要魚種のようです。

　下顎に1対のヒゲを持ち（ヒメジの仲間の特徴），これで砂中の餌を探し
ます。体の中央上部の大きな黄色の1楕円斑，尾柄部の大きな1黒斑が，

本種の特徴です。この黄色の楕円斑が，名前の由来（小判）となっているよ
うです。

　瀬戸内海では，1966年に山口県光市と1981年に大阪湾で採集例が，200
3年に別府湾での報告があるのみで，今回で4例目の採集となります。山口

県（瀬戸内海）では41年ぶり2例目となります。
瀬戸内通信７号トピックスで紹介されました。こちらもご覧下さい

最近の異常気象は深刻な被害をもたらしていますが、
温暖化が原因です

地球温暖化の影響で南方魚の漁獲が目立ってきました。
口のきけない魚類は既に十数年前から北への移動で人類に警告を発していました。

このまま対策を怠ると自然災害だけでなく食糧不足にも益々拍車が掛かります。
今こそ１人１人が環境対策に真剣に取り組む必要があります。

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魚資源を増やすには洗剤を使わない事により海を汚染しない事も大事です。

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