きっと蝉の音を聞く度に、武道館の事を思い出すんだろうなあ、と思う。

きらきらとした空間に10年間の答えは詰まっていると感じた。
10年かけて「お前達がいて、T.M.Revolutionだ!」「ここからまた革命を!」
という言葉が、昔の子供じみた熱狂ではなく、本物になったような気がした。
一度は壊れそうになったこともあるTMRは、もうつまらないことでは揺らがない、そんな気がした。
10年前の言葉が、10年やってきて、今、真実になる。
在り得ない奇跡を、今自分達は共有している。

きらきらした光と熱と振動と気持ちに包まれたこの夜を忘れない。
「俺から離れるんじゃねーぞ!」と笑顔で叫ぶ、その顔を忘れない。
「おまえらは全部俺のもんだ!」
「俺は、ここにある総ては、おまえらのもんだ!」
「誰も置いていかねー!」
「俺たちの新しい旅立ちにこの曲を!」

諦めなかったから、今、あの景色があるのだろうと思った。


花道の横から見る武道館は、ほぼステージから見るのと同じ景色が見れた。
一万人が名前を呼び、手を指し伸ばし、気持ちを飛ばす。
一万人分の気持ちの重さを受け止めて、きらきらと輝くあのひとは、
王というより、神のようにも見えた。


歌っているのではなくて、歌で自分がそこにいる証を立てている。
あのひとを追い続けてきてよかった。
これからもずっと、ずっと、あのひとを支えていきたいと思う。
あのひとを支えているひとのひとりが自分だということが、こんなに嬉しい。
この十年で去っていった人たちもいるだろう、でもその人たちが支えてくれてたときもあったわけで、
昔のあのひとを支えてくれた人にも感謝に気持ちでいっぱいだ。
力尽きていった人達の分を引き継いで、今自分達が支えている。
あのひとという奇跡を、この先もずっとずっと残していきたい、と本気で思った。


西川貴教というひとが、存在している奇跡。

光を放つ、その存在。






すんません、乙女ちゃんなポエマーで(笑)。
でも、本当に綺麗だったのよ。
あのひとも、あそこに集まっていた一万人も。
夢のような綺麗で、熱い空間は、話だけでは眉唾物だろうけど、
ありえないような景色は、そこに本当にあるんですよ。
ほんとうなんですよ。
人生初武道館。
生涯の思い出が出来ました。