D猪名野神社の祭り  みやびやかな伝統神事

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             鳥居をくぐって巡行に向かう猪名野神社の神輿(みこし)10月14日が秋季祭礼の
             本宮である。この神社は、江戸時代から、伊丹郷町の氏神であった(宮ノ前3丁目)

             祭りの日の猪名野神社の境内。近衛家(伊丹郷町の江戸時代の領主)から寄進
             された鉾(ほこ)が立てられている。縁日の風景も懐かしい(宮ノ前3丁目)

         左=猪名野神社の神輿。俳人・鬼貫(おにつら)を輩出した上島家から江戸時代に奉納され
         たもので、文化財的価値は高い。写真に写っている神輿の背後は、現在、伊丹シティホテル
         が建っている場所だ(中央2・6丁目)。右=その前の交差点のわきに、鬼貫の顕彰句碑が
         あった。現在、その句碑はJR伊丹駅前に移設されている(中央2丁目)

         祭りの日、猪名野神社の神輿や、「宮ノ前」のふとん太鼓が、町中を巡行(中央地区・宮ノ前
         地区)。ふとん太鼓は今も毎年、町へ繰り出すが、お宮さんの神輿が姿を見せたのは、近年では
         2000年と2005年だけだった。

         左=「宮ノ前」のふとん太鼓(宮ノ前3丁目)。右=「植松」の太鼓(中央2丁目)。宮ノ前地区
         (旧北少路村)は伊丹郷町の最北端にあり、植松地区(旧植松村)は郷町最南端にある。

         猪名野神社の祭礼には、昔、「御神幸(おわたり)」という名のビッグ・イベントがあった。
         「御神幸」神事は元禄16年(1703)に始まったのだという。その歴史パレードの様子を伝え
         る『猪名野神社神幸絵巻』(左)に描かれたのと同じ場面が、近年、伊丹歴史まつりで再現
         された。右の写真は産業道路、奥に見える酒蔵は小西酒造の万歳1号蔵(伊丹2丁目)

         同じ絵巻(左)には、猪名野神社の神輿も描かれている(右の写真=宮ノ前3丁目)。
         この『猪名野神社神幸絵巻(3巻)』は、平成3年(1991)、伊丹市の文化財(歴史資料)に
         指定された。なお、猪名野神社の宮司さんにお許しを得て、筆者がこの貴重な絵巻を接写
         させていただいたのは、昭和55年(1980)ごろであった。

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