アンチエイジングの手法

アンチエイジングの基礎は、「抗酸化」と「カロリー制限」。

1. 1日2リットルの水を飲む。
    ただし、体を冷やさないこと。
    寝る前の水分補給も重要。
    体内の水分は年齢とともに低下する。
      新生児で75%
      子どもで70%
      成人男性で60%
      高齢者で50%

2. 糖分はなるべく控える。
    果糖ブドウ糖液糖に注意。砂糖以上に血糖値を上げてしまう。
      果糖含有率50%未満がブドウ糖果糖液糖
           50〜90%が果糖ブドウ糖液糖
           90%以上が高果糖液糖
    ブドウ糖は脳に必要だが、ない場合、肝臓や腎臓で、たんぱく質や脂肪から作られる。
    その他、脂肪の分解によるケトン体も、脳のエネルギー源となる。

3. 空腹時間を作る。
    空腹はサーチュイン遺伝子を活性化させ、体内の細胞遺伝子を調べ、傷ついた箇所を修復して若返らせてくれる。
    朝食は抜かないこと。
    抜くなら昼食か夕食。
    夕食は早めに摂る。
    オートファジーは、8時間以上食べないとスイッチが入り、24時間でさらに活性化する。
      オートファジーとは、細胞内にたまった古くなった部品や不要物を分解する機能。
    空腹時の運動は、脂肪燃焼の流れができ、ミトコンドリア機能が活性化する。

4. 甘いフルーツは控える。
    フルーツの酸味成分や苦味成分は、抗酸化力が強い。
    フルーツの皮や種は、特に重要。

5. 牛乳を適度に飲む。
    牛乳を毎日飲むと死亡率が低下する。
    骨粗しょう症予防になる。
    必須アミノ酸スコアが満点。必須アミノ酸は体内では作ることができないため、食事から摂らなければいけない9種類のアミノ酸。
    無脂肪や低脂肪の牛乳は、牛乳の糖質(乳糖)を摂取しやすいので、避けるべき。
    日本人の90%は、牛乳の乳糖不耐症で下痢しやすいが、腸内細菌がこれを水素に変える。
        ただし、腸内細菌に悪玉菌がいる場合、メタンに変わるので、そのおならは臭い。水素おならは臭わない。
        水素の効用は、体を酸化させる活性酸素とくっついて除去してくれることにある。
        水素水販売で注意すべきことは、ペットボトル入りを避けること。水素はプラスチックを透過する。
        水素は抗酸化力が非常に弱く、人間に必要な活性酸素に対してはくっつかない。
        しかし、非常に酸化力の強い活性酸素とくっついて除去してくれる。この選択的性質の点で抗酸化サプリメントより優れている。
        牛乳で水素おならの出る人なら、水素水を買って飲む必要はない。

6. マグロは食べないほうがよい。
    マグロは水銀含有量が高く、その水銀は、活性酸素を除去する体内の酵素SOD(スーパーオキサイドディスムターゼ)の効用を除外する。
    水銀は、記憶力や思考能力の低下や精神的不安定を招く。
    水銀含有量の高い食べ物は、長寿命の海洋生物であり、マグロ類、カジキ類、クジライルカ類など。
    良い重金属と悪い重金属
      良い重金属(必須微量元素)
        鉄、亜鉛、マンガン、コバルト、銅、モリブデン、ニッケル、ヨウ素、ケイ素、クロム、セレン、フッ素
        SOD1とSOD3は、銅と亜鉛が活性中心、SOD2はマンガンが活性中心。
      悪い重金属
        水銀、鉛、カドミウム、アルミニウム、ヒ素など。

7. アルツハイマー予防は、体と頭の運動をすること。つまり、デブにならないこと。
    脳を活性化させることが神経幹細胞の活性化につながり、運動することで新たに生まれる神経細胞が増える。

8. ホウレンソウは、目の健康維持に有用。
    ホウレンソウ、ケール、ニンジン、卵黄に含まれるルテインは、目の網膜に集まり、紫外線のブルーライトを吸収する。強い抗酸化力を持つ。
    ホウレンソウ摂取量は、アントニシアンを含むブルーベリーよりも効率的。

9. 紫外線は必要以上に浴びない。
    骨の健康維持に必要なのがビタミンDであるが、それを合成するのに紫外線を皮膚に浴びる必要がある。
    しかし、腕や足に1日15分程度で十分。それ以上浴びて良いことはないし、それ以外の場所に浴びても光老化するだけ。
    目や顔の皮膚は、紫外線の影響が特に大きく、顔は光老化の著しい場所であり、帽子は必需品。
    ちなみに、見た目の若い人は、やはり長生きする。

10. 加齢臭は、デブに多く、運動している人に少ない。

11. タバコとデブは、がんリスクを上げる。
    タバコのがんリスク
        口腔がん、咽頭がん、喉頭がん、肺がん、食道がん、胃がん、肝臓がん、膵臓がん、腎臓がん、膀胱がん、子宮頸がん、骨髄性白血病
    デブのがんリスク
        食道がん、結腸がん、直腸がん、乳がん、子宮体部たん、腎臓がん
    国立がんセンターのがん予防策
        禁煙(受動喫煙も含む)
        適度な飲酒(1日あたり日本酒1合、ビール大瓶1本程度)
        野菜・果物を1日400g以上
        前文摂取は最小限に(1日10g未満)
        運動
        デブにならない(BMI値27〜20)
        熱い飲食物は禁物
        肝炎ウイルスに注意
    ストレスも免疫低下や抗酸化力低下を招き、がんリスクを上げる

12. ご機嫌は幸せを作り、不機嫌は不幸を作る。
    ある程度の収入増は幸福になるが、カネがあり過ぎても、それ以上は幸福にならない。
    生きがいを持つことで、アルツハイマー病も症状緩和できる。
    ご機嫌な人に会いに行くことは、自分もご機嫌になる。

13. 毎日7時間以上眠る。
    睡眠時間が7時間未満になると、病気になるリスクが上がる。
    逆に睡眠時間が長すぎると、うつ病、糖尿病、高血圧のリスクが上がる(10時間以上)。
    成長ホルモンが活発になるのは、夜の0時から2時であるから、少なくとも、0時前には寝ること。

14. ジョギングやランニングは、健康に効果的。
    散歩などの歩行運動より、ジョギングやランニングの運動効果ははるかに高く、「歩く」よりは走ったほうがよい。
    ランニングの効能
        脂肪燃焼
        心肺機能の向上
        やる気と集中力を高める「ドーパミン」の分泌
        心のバランスと整える「セロトニン」の分泌
        幸福感を与えてくれる「βエンドルフィン」の分泌
15. ビタミンCの点滴
    コラーゲンの生成を促進する。
        コラーゲンの材料も摂取することが条件。
            鶏の手羽先、皮、軟骨
            豚足
            フカヒレ、ウナギ、タイ、ムツ、カレイ
            魚卵、鶏卵
    メラニンの生成を抑制する。
        メラニンの過剰分泌がシミのもと。

アンチエイジングネットワーク

日本抗加齢医学会