魚菜王国いわて

ブッシュは科学の敵

「ブッシュはアホだ」ということが、アメリカ史上最高機密である、とささやかれているとおり、ブッシュの科学に対する不見識ぶりを、あの「WORLD・WATCH」誌が記事にしています(1/2月号)。
あまりにひどすぎるブッシュの科学事実に対する暴挙を、非難している文章があるので、ここに一部転載します。
題名は「ブッシュの科学に対する相対主義」です。

政治的な決断によって、技術をおぞましいものに変えることはできるが、科学的発見を変えることはできない。少なくともこれは、私たちが科学の先生から教え込まれたものだ。しかしながら、現在のアメリカ大統領によって変えることができると思い込んでいる。
ブッシュ政権は、さまざまな分野で、科学的発見を改ざんしたり、隠したりしようといている。アメリカ内務省(DOI)の地図製作者が、ブッシュ政権の北極圏野生動物保護区での油井掘削計画ではカリブーの繁殖地が消失することを示す地図をDOIのウェブサイトに載せたとき、その地図製作者は解雇され、地図は削除された。また食品医薬局(FDA)の専門家委員会が、(遺伝子検査について)ブッシュ政権にとって好ましくない発見をしたときは、最終報告書の発表前に委員会を解散させた。保健社会福祉省(HHS)の研究グループが、ブッシュの支持基盤であるキリスト教右派にとって気に入らない発見をすると、そのグループもまた解散させられた。HHSのたの研究グループが、環境化学物質の人体への影響という気がかりな事実に気づき始めたときは、メンバー18人のうち、15人が異動させられた。
(「WORLD・WATCH」2003年1/2月号p4)

このあと、すぐにイラク攻撃に関連します。

そして2002年、ブッシュは、サダム・フセインが深刻な脅威をもたらしているため、アメリカは緊急にイラクを攻撃する必要があると決断したが、記者からどのような脅威の証拠があるかと問われると、何も示せなかった。さらに驚くことには、ブッシュはそのことに動じていないようであったのだ。彼は傲慢にも、攻撃の自制を求め、まず査察の開始を望む国連安全保障理事会に対していらだった。(中略)
証拠が人のおもいどおりになるのなら、もはや客観的な真実は存在しない。そして、説明責任ももはや存在しない。真実の説明かうそかを見分けることは、もはや意味がない。
(前掲書p5)

イラクは敗戦しましたが、アメリカに対するイラクの脅威の一つに、大量破壊兵器と生物化学兵器にあったはずです。
その証拠がイラクから出てこないので、今度はシリアを疑っています。
ブッシュは「事実」には目を向けず、決して「事実」とは言えない「疑い」には、軍事行動に平気ででるわけです。
これが、本当に、世界覇権国の大統領の姿なのでしょうか。

結論を言えば、やはりブッシュは大統領の器ではなかった、というよりも、普通の社会人としての資格もない人間なのでしょう。
だまされて選んだアメリカ国民は、なんと不幸なことか!
(2003年4月15日)



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