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   かあちゃん、どうでもいいから元気でいてくれ
 久しぶりに友人に会うために実家に帰省した。今年88歳になる母親が出迎えてくれた訳だが、年々小さくなっていく母親の姿は見る度に心が痛む。これといった親孝行はできていないが、いつまでも元気で長生きをしてほしいものだ。
 
 50歳半ばの弟が、80歳後半の母親に対して上げ膳据え膳の生活を送っている。まぁいつものことではあるが、「かあちゃんの味噌汁がまずくなった」などと血迷ったことを言ったのには腹がたった。でも食べてみると、まずいと言うほどではなかったが、確かに以前の味とは違っていた。
 
 かあちゃんが、何を考えたか「茶碗蒸しを作ったから食べろ」と言った。見てみると、何かが違う。はて茶碗蒸しなんて今まで作ったことあったっけ。などと考えながら食してみた。案の定...き、貴様〜てな味だった。茶碗蒸しの中に有り得ない食材が入っていた。ちゃぶ台をひっくり返したい気分にもなったが、まさかそのような哀しいことはできないので、「俺、茶碗蒸し嫌いだから」ということにして残した。もう母親の前では、外食で茶碗蒸しを注文することはできない。
 
かあちゃん、今度温泉旅行に行こうね。
更新日時:
2017/03/27

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