Column

   老老介護
 介護殺人が発生しています。親子間や夫婦間の介護に見られる現象です。生老病死。生あるものの宿命とは理解しつつも哀しい現実です。
 
 大切な人が要介護になれば、当然近親者は介護することでしょう。しかし介護とは、果たして当事者だけが背負うべきことなのでしょうか。認知症を患い目を放せない現実。生活費を稼がなければ生きていけない現実。ややもすると共倒れしかねないことへの恐怖。高齢化社会である現代、老人が老人を介護するのには限界があります。社会は、生活のために仕事をしつつ介護をしなければならない現実を直視すべきです。誰もが介護施設に入所できるのであれば良いのですが、管理費の安い介護施設は600人待ちの市町村もあるようです。それでは自宅介護になるのも当然でしょう。満足に年金生活ができなくなりつつある現在、「揺籃から墓場まで神話」は何処へいったのでしょう。これで「100年先まで安泰だ」といった年金制度は何処へいったのでしょう。まったく日本の社会保障制度は嘘ばかりですね。
 
 やはり行政機関が多くの介護施設をつくるべきです。また雇用の充実を図る意味でも福祉業界の労働条件を改善すべきです。誰にも訪れる老化。必ずお世話になる介護。増税しようとも行政対応を講じなければならない時期に来ています。
更新日時:
2016/07/21

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