Column

   負の遺産
 東日本大震災発生から、もうすぐ2年の月日が経とうとしています。しかしながら未だ震災復興は完了していないのが現実です。被災者の言葉ですが、今でも「福島原発の放射能漏れ事故がなかったら」としみじみ思います。やはり放射能汚染さえなかったら津波による瓦礫処理もスムーズに運んだことでしょうし、助かった命も多かったことだろうと考えてしまいます。とてもやり切れない毎日です。
 
 そう言えば、「原発はトイレのない高級マンションである」ということを聞きました。上手いことを言うもんだと思いましたが、成るほど明確な言葉ですね。現在、確かに使用済み核燃料処理施設はどこも一杯なのです。専門家によりますと、「低レベルの放射能廃棄物でさえ自然界の放射能濃度にするまでには300年の時間がかかる」そうです。それなのに、未だ除染によって生まれた放射性廃棄物の仮置場すら決まらないのが現実なのです。まったく、これでは300年どころか1000年先までも見通しが立ちませんね。
 
 先日、某国が世界の非難を無視して3回目の核実験を実施しました。脱原発が叫ばれている今日、実に理解に苦しむ行動でした。
 
今一度、世界規模で考えてみましょう。
「未来の人類のために負の遺産を残さない」ということを。
更新日時:
2013/02/26

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