Column

   国家社会の未成熟度
 9月に起きた中国の反日デモは過去類を見ない大きさだった。日本政府が尖閣諸島を国有化したことに対する反発デモのようだが、デモとは名ばかりで反日暴動だった。また日系企業に対する壊滅的破壊・放火・略奪行為は到底許されることではない。ましてや一国の大使館襲撃などは言語道断である。治外法権施設への襲撃は、一方的に戦争を仕掛けているようなものと言わざるを得ないのではあるまいか。そもそも他国の大使館を守りきれない政府とは、果たして法治国家としての体を成しているのか甚だ疑問を感じてしまった出来事である。
 
 一国の神聖なる国旗(日章旗)を踏みにじり、果ては燃やして気勢を上げる国民性には悲しささえ覚えてしまう。また日本人商店街を破壊しまくる行為は理解の域を越えている。中国政府は「日本政府が悪いからだ」と暴動を容認する構えで賠償する気など毛頭ないようだ。
 
 一方的にぶちぎれて、見境なく暴れまくる国民の存在。そしてその行為を容認する国家の存在。果たしてこれが現代国家と言えるのでしょうか。日本国民は他国の国旗に敬意を表します。勿論、他国の企業・商店街への襲撃などいたしません。今回の一件で、日本人が中国の国旗を踏みにじりましたか。はたまた横浜中華街などへの報復攻撃をしましたか。社会生活とは、人々が如何に幸せに暮らせるかが大切なことなのです。
 
 今回の事件では、襲撃された日系企業から生活の糧を受けていた人々がいた訳ですね。そもそも同胞(中国人)の生活を、結果的に奪い去ることになった行動に正当性はあったのでしょうか。そう言えば、「大儀のためには多少の犠牲は仕方がない」と言っていた大学生がいましたが...何れにしても、一部の心無い人たちのために国民全体が被害を被ったことは誠にもって残念な結果です。
 
 今回の反日デモ(暴動)は、世界各国に「中国社会の実態」として衝撃を与えることでしょう。それはまた、領土問題どころか今後の国政への失墜行為にも繋がり兼ねないことでしょうね。
更新日時:
2012/10/01

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