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   日本の原子力発電所の行方
 現在、日本の13道県に17か所の原子力発電所があり54基の原子炉が存在する。また日本はアメリカ・フランスについで世界第3位の原発保有国でもあるようだ。確かに電気エネルギー開発における原子力発電所の存在は偉大であった。またそれに伴う地域社会への経済効果には、計り知れないものがあったことも事実だ。しかし今回の福島原発の事故を考えてみると、原発の「安全神話」は絵空事であったようだ。確かに今回の原発事故は、大地震や大津波が原因であったことに間違いはない。しかし自然災害とはいえ、それが想定外だったとしても原発施設のもろさは否めない。やはり人災だと言わざるを得ないのかも知れない。放射能汚染による未知数の被害や風評被害の現実を考えると、電気エネルギー供給の効率化をもってしても原発の存在はリスクが高すぎるのではないだろうか。また肝心の政府はというと、与野党のまとまりがなく復興救済活動もままならない状態に陥っている。こと現内閣の不信任案の提出に至っては、事態の重大さ成すべきことの優先順位を理解していない国会議員が多いように思われてならない。
 
 たった一か所の原発事故で、我が国日本はこの有様です。国がまとまりません。未だ何処からも「脱原発」の声すら聞こえてきません。悲しい現実です。
 もしも一度に数か所の原発で同じような事故が起こったら、今度こそ人類は終息に向かうかも知れません。そういえば、「核兵器廃絶」もどこぞで頓挫しているようですが、放射能の危険性を今一度真剣に考えるべきでしょう。広島、長崎を忘れてはなりません。
 
 ドイツ政府は、2020年までにすべての原発を廃止するとの閣議決定をしたようです。素早いリーダーシップのある国ですね。願わくば、我が国日本もそうなることに期待したいものです。
更新日時:
2011/06/09

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