「諸君!ビッグニュースだ!!」


グリフィンドールの談話室に駆け込んできたくせ毛の少年が
満面の笑顔でそう叫び、その場に居た全員の注目を浴びた。





「ジェームズ。お前どこ行ってたんだ?」

「よくぞ聞いてくれたシリウス!実はついさっきまで職員室に居たんだ」


ジェームズはシリウスからの質問に意気揚々と答えながら
彼の正面のソファに深く腰をおろし、テーブルの上にあったカボチャジュースに口をつける。
よほど咽が渇いていたのか、ごくごくと音をさせながら一気に甘いそれを飲むジェームズは
袖で顔の汗を拭いてからコップをおいた。


「職員室って・・・今日は生徒の出入りは禁止じゃ・・・・・」

「そのための透明マントだろう?」

「ピーター。ジェームズにそんなことを言っても無駄以外の何物でもないよ」

「失敬だなリーマス。僕だってたまには約束事を守るときもあるさ」

「ああ。本当にたまーにな」

「そう。その通りだとも。規則や決まりは僕に破られるためにあるんだからね」


不適に笑うジェームズに苦笑いする3人。

全く、ジェームズ・ポッターという男はつくづく自分達のリーダーであると。



「それで?ビッグニュースって何のことなの、ジェームズ」

「ああ!我が愛しのリリー!そんなところに座ってないで、さあ僕の隣へ!!」

「遠慮するわ」


少し離れたソファで静かに読書をしていた赤い髪の美少女リリーが
会話に割ってはいると、ジェームズは花が咲いたように反応し
いつものことに呆れる面々。

全く、ジェームズ・ポッターという男はつくづくりりー馬鹿であると。



「ジェームズ、いいから早く話せよ。そのニュースとやらのことを」

「まあまあ。そんなに急かさないでくれ。まず僕が職員室に行った経緯だけど・・・」

「そんなコトはいいから本題から入ったら?」

「そうだねリリー!!ここは本題から入るべきだ!」


面白いくらい手のひらをアッサリ返す。
シリウスが言ったときは、全然そんな素振りは見せないというのに。

愛の力は偉大だ。

主席のジェームズをこんなに馬鹿にさせるんだから。

シリウスはそんなふうに思いながらジェームズの口から
そのニュースについて語られるのを待った。



「聞いて驚きたまえ。あ!先に驚くのは無しだぞ」

「はいはい」

「実は明日。僕らの学年に編入生が来るらしいんだ」

「編入生?こんな時期にかよ」

「ああ。ダンブルドアが言ってたから確かさ」



もう季節は冬だ。
それに同じ学年なら、なんで入学式に出ないで
こんな中途半端な時期に?

それをジェームズに聞いてみても、流石の彼とてそんな詳細な情報を持ってるはずもない。


だが、編入生が来る。

それは確かにビッグニュースに違いなく
どんなやつが来るのかと期待が胸に膨らむ。



「グリフィンドールだといいね。その編入生」

「友達になれるかな?」

「面白いやつだったら仲間にしよーぜ」

「同感だ。新たな仲間が増えれば悪戯のバリエーションも増えるだろうからね!」


盛り上がる悪戯仕掛け人の面々。
だがリリーはそれに参加せず、まだ何かを考えている。



「その編入生、女の子がいいわ」

「何故だい?」

「だって、私ルームメイトいないんだもの」


女子は男子とは違い2人部屋。
だが今年、グリフィンドールの1年生の女子は生憎奇数で
結果。リリーは一人部屋となってしまったのだ。



「女ぁ?俺はやだね。うるさいのが増えるだけだろ」

「あら、そんなことないわよ。女なら誰でも貴方のファンになると思わないで」

「別にそういう意味で言ったんじゃねーよ」

「どうかしらね。貴方少し自意識過剰だから」

「なんだと」

「なによ」


喧嘩腰のシリウスとリリー。
仲が悪いというわけではないのだが、どういうわけだかこの2人は何かというと衝突しやすい。
お世辞にも温厚とは言えないシリウスと、気が強いリリーは掴みが合わないのだろうか?

そして、これを止めるのはいつもジェームズとリーマスの仕事だ。

ジェームズがリリーを宥め、リーマスがシリウスを落ち着かせる。
ピーターはハラハラしながら一部始終を見守っているだけ。

だが、それはそれでバランスが取れていいのかもしれない。

現にピーターの行動に文句を言う者は誰一人とておらず
むしろ仲間内では常識的な人間としてものさしにされているくらいだ。



「まあ男でも女の子でも、僕らと気が合う子が来ることを願おうじゃないか」

「・・・そうね。貴方にしては珍しく名案だわ」

「俺は取り合えずスリザリンじゃなきゃ何所でもいいぜ」

「明日の朝食が楽しみだね」

「うん。早く見てみたいなぁ」



そして明日、彼らは





「君は今日から、と名乗るんじゃ。いいかの?」

「はい!!」




という

強く
逞しく
あまりに眩い


”輝き”と廻り合う。















キミと出会う前に
僕らは何を眩しいと感じていたんだろう。

何を強いと思い込んでいたんだろう。

本当のそれらに出会った時の衝撃は
まるで恋に落ちたようだった。









*あとがき*

ハリポタ夢と言っていいのかコレ・・・。
ヒロインはラストしか出てないし、名前変換も台詞も1こだけ。

まあ前振りなんでこんなモンで勘弁してください。

ヒロインの苗字はダンブルドアが作ったものです。(諸事情により)
最後の会話はそんなわけです。